図は14時45分頃の局面。後手の押さえ込みに対して、甲斐倉敷藤花は桂を取らせている間に角をさばいて攻めのきっかけをつかみました。自玉は手つかずのまま、一方的に攻められる好調な展開に持ち込んでいます。
しかし、いま指された△3三玉は、狙いを入玉一本に絞った油断のならない勝負手です。検討陣からも「△3三玉はなかなかの手。意外に難しい」の声があがっています。
「先手は▲1五歩をもう少し早いタイミングで突き捨てたかった気がします。本譜はタイミングが遅れたことで手を抜かれてしまいました。この影響で、現局面は後手の入玉を止めるのが意外に大変になっている感じがします」(鈴木大介八段)
2015年9月11日 (金)