両者のこれまでの対戦成績です。女流王座戦では2度の対戦があり、第2期(2012年)、第3期(2013年)といずれも挑戦者決定戦で顔を合わせました。結果は1勝1敗。
第2期の挑戦者決定戦は、本田女流二段の一手損角換わりに里見女流四冠の早繰り銀という戦型でした(いずれも肩書きは当時)。これに対し、本田女流二段は△4二飛から右玉に構えて対抗します。互いに難しい駒組みが続く中、里見女流四冠の▲8六歩が疑問手(第1図)。これが大きなキズとなってしまいました。
その後、戦いが始まり本田女流二段が桂得を果たします。迎えた第2図、その得した桂を△5二桂と打ったのが好判断で、以下▲4六飛△8五歩と玉頭攻めを間に合わせて▲8六歩を咎めることに成功しました。
そして終盤。里見女流四冠が猛烈な追い込みを見せますが、第3図▲6八歩の中合いに焦らず△4四銀と引いて、▲5三銀△同銀▲7三金△5一玉▲5三桂成と、先手に金を使わせてから△6八飛成を決行して一気に寄せ切りました。この対局で初のタイトル挑戦を決めた本田女流二段は三段に昇段しています。