【本田女流三段へのインタビュー】
――お疲れ様でした。本局のポイントを振り返ってください。
「最後の最後まで分からなかったんですが、(84手目)△8七歩と垂らしたところで熊倉さんに▲同金と取っていただいて迫ることができたのですが、取らずに▲7二歩成と攻め合いを目指されると一手足りないかなと思いまして負けを覚悟していました」
――(39手目)△7二角▲7四角成△同銀は後手よしとされている定跡だと思うのですが、いいと感じていらっしゃいましたか。
「ちょうど昼食休憩に入るところですよね。その後の指し方がちょっと分からなかったです。
本譜は△2七角と打ちましたけど、△4九角とか△6三角打とかすごくいろいろ考えて、本譜が良かったのかどうかは分からかないです。どれも難しいかなと思いました」
――感想戦では(54手目)△6五桂で△2七馬の方がよかったというような話をされていました。
「そうですね。△6五桂に▲5九銀が読み抜けしていたみたいで、ちょっと模様が悪いかなと感じていました」
――△8七歩に▲同金と取ってからも難しかったと思うのですが、勝ちを読み切ったのはどのあたりでしょう」
「△5四角と桂を取って、桂があれば詰みそうだなというのはあったので、その筋が見えたところです。秒読みでしたし、間違えないようにしないといけないので必死でした」
――本戦が里見香奈女流名人・女流王位です。印象と意気込みをお願いします。
「そうなんですか、強敵ですね。印象というか、いつも里見さんには負かされていますので、本戦の初戦から気合を入れてのぞみます」