感想戦は17時近くまで、およそ1時間行われました。いくつか先手が互角に戦う変化がありましたが、一局を通しては後手が指しやすい流れだったようです。
【中澤女流1級インタビュー】
―― 後手番での相居飛車はプロ入り後は初でしたね。対振り飛車が多かったわけですが、相居飛車とどちらが好みですか。
「相居飛車でも対振り飛車でも、今日の将棋のように攻める展開になるのが好きですね」
――対局を振り返っていただいて、まずは序盤の作戦について。相手の速攻を四間飛車で止める展開は予定の作戦ですか。
「はい。穴熊にも組ませるつもりでした。組んでから手が難しいと思いましたので」
――先手が打開を目指して▲5七角(43手目)と打った瞬間に鋭く△4六歩と突き捨てて開戦しました。このあたりはいかがでしたか。
「角を手放してくれたら△4六歩を突こうと思っていました。角を打ってくれなくても突くことを考えていたので、本譜は狙っていたタイミングで突くことができてまずまずだったと思います」
――形勢の良さを感じたのはどのあたりでしたか。
「最初は△9六香(80手目)と走ったところで自信があるつもりだったのですが、強く▲3五銀とされて、攻め切らないといけないので焦りました。本当に自信を持てたのは△8八角(92手目)と打ったところです」
――初の本戦出場ですね。意気込みを聴かせてください。
「相手が中井広恵女流六段に決まっているのですが、過去に2回対戦して、終盤でひっくり返されて負けています。今回はそうならないよう、序盤の作戦からしっかり立てて臨みたいです。中井先生は憧れの大先輩なのですが、今回は勝ちにいきます」