先手が猛攻を続け、▲3一桂成としたのが【1図】。
(1)△同玉と取ると、▲3二金で詰み。
(2)△5一玉と逃げるのは、▲3二歩成からの着実な攻めや、▲8二金からの挟みうちが見えている。
後手が苦しい状況に追い込まれてきたかに見えたが、本譜はここで△3三玉と逃げた。怖い位置で何か技が掛かりそうにも見えるが、指されてみると意外と先手に有効手が難しい。ここで先手の攻めが続かないようでは、変調だろう。
仕方がなく先手は▲8二金と俗手で飛車を取りに行ったが【2図】、これには後手も△7三桂と飛車を取りにいって攻め合いが見込める。ここまでは耐える一方の展開だった後手、段々と面白い展開となってきたようだ。