2013年12月 4日 (水)

34図は14時15分頃の局面。△7三桂までの消費時間は▲里見1時間3分、△加藤1時間47分。
少し前に指された△6三角は、▲5四歩△同歩▲1八角で3六銀を捕獲する狙いに備えたもの。同時に△2七銀成の狙いがあるため、先手も▲1八角と打って対抗しています。控室で予想されていた通り3六銀を巡る攻防が続いています。

対局場の「浮月楼」は、徳川幕府第15代将軍徳川慶喜の公邸として造られた施設。静岡駅から徒歩5分という立地条件ながら、都会の喧騒を忘れる庭園が広がります。

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(この記事の写真はPENTAX K-30で撮影しました)

28加藤女流王座は再開から19分考えて△3六銀と歩を取りました。取れる歩を取る自然な一手で控室でも本命と見られていた手。時間を使ったことに対しては「タダで取れるものには罠が仕掛けてある気がして怖いんですよ。プロは罠を仕掛けますからね」と近藤六段。
里見女王・女流名人は図から▲5八金上とひとまず△4七銀成を受けました。この先は後手の3六銀を巡る勝負になる、と言われています。

Img_370813時過ぎ、控室には野月浩貴七段(中央)が来訪。野月七段は五番勝負第4局の観戦記を担当するため関係者に挨拶に見えたようだ。また、明日は関西で順位戦対局を控えている。
「検討で近藤六段は、野月七段に突っ込まれて"たじたじ"と書いておいてください」と近藤六段。「振り飛車党だから仕方がない、とも書いておいてくださいね」とのことだ。

Img_3667加藤女流王座が先に対局室へ。

Img_3671険しい表情で盤上をにらみつける。

Img_3686里見女王・女流名人も戻ってきた。

Img_3692記録係の井道女流初段が再開を告げる。

Img_3702再開しても加藤は着手しない。両者腕組みをして考えている。

2712時を回り、図の局面で昼食休憩に入りました。消費時間は▲里見55分、△加藤51分。対局は13時に再開します。

図の1手前、控室では▲3五歩が予想されていましたが、里見女王・女流名人が選んだのは▲5五歩。本局の観戦記を務める近藤六段は「▲5五歩は中飛車党の血が騒いだ一手ですよ、うん」。それを聞いた深浦九段は「本当ですか?」と笑っています。

昼食は両者ともに松花堂弁当が用意されています。主食が選択式になっており、加藤女流王座は「氷見うどん(冷)」、里見女王・女流名人は「おにぎり(梅・鮭)・味噌椀」を選びました。

Img_3657氷見うどんバージョン(加藤女流王座)。

Img_3656おにぎり・味噌椀バージョン(里見女王・女流名人)。

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図は11時30分頃の局面。
先手の里見女王・女流名人が早繰り銀の形から▲2六銀と棒銀に出たところで、加藤女流王座は△4五銀と強気に銀を進めました。この一手で前例がなくなり、午前中から未知の局面に入っています。

対局は定刻の10時に開始されました。

Img_3610里見女王・女流名人の初手は▲7六歩。

Img_3614加藤女流王座は△3四歩と応じた。

Img_36223手目▲2六歩と居飛車模様に進めた里見女王・女流名人に対して、加藤女流王座は4手目に角交換。

Img_3634_2報道陣が退出するまでに6手進み、一手損角換わり模様へ。第3局は今シリーズ初の相居飛車の将棋に進みそうです。