2013年10月26日 (土)

P1100328_iv_1600a (16時前、大盤解説は淡路九段と香川女流王将が務めていた)

P1100333_iv_1600b (指導対局は午前から複数グループに分かれて行われていたが、そろそろ参加者全員に回ったといったところ)

P1100339_iv_1600c (しばらくして大盤解説会場に戻ってみると、解説者が畠山鎮七段に代わっていた。盤上では激しい変化ばかりが選ばれており、解説にも熱が入る)

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激しい展開となりました。
15時15分頃、畠山鎮七段が控室に来訪しました。現局面を見て「これは『縦の将棋』ではなく『横の将棋』になりそうです。そうすると1筋の端歩の突き合いを入れていないことは、居飛車にとって活きるかもしれません」との見解です。

P1100322_hikae1520(控室の検討に加わった畠山鎮七段)

前夜祭の際に、里見女流三冠と研究会を行ったことのある2名の関西棋士から、その棋風・印象についてお聴きすることができました。

・村田顕弘五段

里見さんはやはり振り飛車党なので、先手番なら石田流、後手番だとゴキゲン中飛車が多いです。ただその中でも主流に乗った指し方ではなくて、独自の指し方がすごい多く、また自分なりの主張を持った将棋を指しているという印象があります。あらゆる変化に自分なりの見解を持っており、また納得するまで追求する「我の強い」ようなところもあると思います。

・畠山鎮七段

里見さんの棋力は確実に上がっています。棋風は、以前は完璧に整わないと攻めてこないというか、完璧主義的なところがありましたけれども、今は非常に思い切りがよくなりましたね。奨励会有段者になって強くなっていくということは、得意戦法だけではなく未知の戦法に、新たな将棋の一面に触れることはあると思います。私自身が研究会の時に言うのは「何をやってもいい、奇襲戦法でも何でもやれると思ったらやってこい」ということです。

P1100277_saikai02 (関西棋士室の面々に鍛えられた「出雲のイナズマ」は、はたしてどのような将棋を魅せてくれるのだろうか)

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図は15時頃の局面。直前の39手目▲3六飛で里見女流三冠が3筋に標準を合わせたのに対して、加藤女流王座は強く△5四銀とぶつけました。(1)▲5四同銀△同飛の展開は後手ペース、(2)▲3四飛ならば一気に激しい展開に突入すると言われています。記者が棋譜を取りに対局室に入室したタイミングでの着手で、すぐに席を外しました。それを見た里見女流三冠は少し身体をほぐすような仕草を見せ、その後すぐに盤上に鋭い視線を向け直します。消費時間は▲里見1時間45分、△加藤1時間53分。

P1100114_asa_kato04 (朝の加藤女流王座)

P1100321_hikae1500 (控室の様子)

Kifu_tmp_36時刻は13時45分。現局面と同一局面の前例はありませんが、類似の前例がある形です。4年ほど前に指された王将戦挑戦者決定リーグの▲久保利明棋王(当時)-△渡辺明竜王戦で、その際は1筋の端歩の交換が入っていました。ここで里見女流三冠の手が30分以上止まっています。

P1100305_iv_1340a (類似の前例を経験している久保九段は、長谷川女流二段と大盤解説中だ)

P1100314_iv_1340b (こちらは直筆色紙を将棋ファンの目の前で書き上げる室谷女流初段)

P1100182_iv_1120d (芝苑では対局開始時から駒桜イベントが開催されている)

P1100166_iv_1120b_2 (大盤解説をメインに務めるのは久保九段)

P1100160_iv_1120a (女流棋士が交代しながら聞き手を務める。また別室では指導将棋も同時に行われる)

P1100175_iv_1120c (香川愛生女流王将は本日から参加する)

P1100204_iv_1120e (立会人の淡路九段も大盤解説に参加)

P1100242_hiru_genkan (対局室の入口)

P1100237_hiru_kato01 (加藤女流王座は12時45分には対局室に戻っていた)

P1100243_hiru_heya01 (しばらくして記録係の大橋三段も入室)

P1100254_hiru_heya02 (里見女流三冠も12時50分には盤の前へ)

P1100271_hiru_ban (昼食休憩時の盤面)