2011年6月30日 (木)

矢内女流四段の中飛車、小山田アマの居飛車穴熊

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先手を得た矢内女流四段の初手は▲5六歩。いきなりの中飛車宣言だ。矢内女流四段は居飛車党で知られるが、最近は中飛車をよく指している。中盤の押し引きがうまいので、棋風に合っているのだろう。小山田アマは意外だったのか、少し時間をおいてから△3四歩と応じた。小山田アマは攻めが持ち味の居飛車党。昨年、第46回全国高等学校将棋選手権大会の女子個人戦で優勝し、初の全国優勝の栄冠を手にした。インタビューでは「将棋の楽しさは、未知の局面を自分で創り出すこと。誰も考えつかない一手を創造する楽しさがあります」と答えている。

【第46回全国高等学校将棋選手権大会 女子個人戦決勝戦】
http://www.kansai-shogi.com/event/kokosensyuken/46jyosi_kojin_kifu.html

本局は先手が中飛車に、後手の居飛車が穴熊に組む展開になった。四枚の金銀に守られた穴熊は堅いが、その分手の作り方が難しい。千日手を狙って動くか、積極的に突破口を開くか。後者の場合、攻め好きな小山田アマの手腕が問われるだろう。

(文)