15時50分過ぎの局面。
先手の追い上げを振り切るように、上田女流四段が飛車切りから鮮やかな寄せを見せました。先手は銀取りが受からず、後手が勝勢になったようです。

図は15時30分過ぎの局面。
後手が順調に攻めてリードを広げているように見えましたが、ここにきて伊藤女流四段が鋭い受けを繰り出し、徐々に形勢を盛り返しています。嫌な流れを断ち切って再び後手がリードを広げるのか、先手が巻き返して逆襲に転じるのか。この数手が勝負どころになりそうです。

図は13時過ぎの局面。
上田女流四段が好調に攻め続けています。後手は香損ですが、ガッチリと穴熊に囲えている状態で攻めが続けば不満のない展開といえそうです。ただし、先手の伊藤女流名人は受けの強さに定評があります。まだまだ激戦が続きそうです。

上田女流四段が攻めでペースをつかんだ。

伊藤女流名人は巧みな受けで対抗する。

（撮影＝吟）

再開時の様子です。

（撮影＝吟）

12時、図の局面で上田女流四段が10分使って昼食休憩に入りました。消費時間は▲伊藤１時間１分、△上田57分。昼食の注文は、上田女流四段が「にぎり（並）」（千寿司）、伊藤女流名人は注文ありません。対局は12時40分に再開します。

昼食休憩中の対局室。

昼食休憩時の盤面。

（撮影＝吟）

振り駒で伊藤女流名人の先手番に決まり、定刻の10時に対局が開始されました。

伊藤沙恵女流名人。

上田初美女流四段。

（撮影＝吟）

第12期リコー杯女流王座戦本戦ベスト８の対戦から伊藤沙恵女流名人－上田初美女流四段戦をお送りします。両者の過去の対戦は伊藤女流名人９勝、上田女流四段３勝です。
対局は東京・将棋会館にて10時開始。持ち時間は各３時間（チェスクロック使用）、使い切ると１手60秒未満で着手します。先後は振り駒で決定します。

本局の中継は八雲が担当いたします。どうぞよろしくお願いいたします。