▲渡部－△北村戦は、銀冠穴熊対三間飛車の戦いです。今年４月に第48期岡田美術館杯女流名人戦女流名人リーグで対戦したときも先後も戦型も同じでしたが、渡部女流三段が組み方を少し変えて角道を通したまま穴熊に潜りました。

図は△５五歩と仕掛けたところ。▲５五同歩には△４五歩と突けば、△５五角や△４四銀から△５五銀と前進できます。本譜は▲５五同角に△５四銀▲７七角△６五銀▲５五歩△４五歩と進みました。

（朝の香雲。女流王座戦が２局行われている）

▲中村真ー△上川戦は上川女流二段の三間飛車に、中村女流三段が向かい飛車に振り、相振り飛車戦となりました。序盤、後手の△３六歩に▲４六銀と応対したことで、本局は力戦模様に進んでいます。

その後、中村女流三段は▲５六銀と銀を四段目に２枚並べて配置すると、飛車先交換後に▲８五飛と引き、後手の攻めを力で封じにいく方針を採りました。対して、上川女流二段がこのあとどういった攻めの構想を築くかが注目されます。

（向かい飛車から力で相手の攻めを封じにいく方針を採った中村女流三段）

（上川女流二段は囲いの堅さでまさっており、このあとは攻めの構想が問われるところだ）

関西将棋会館の▲村田－△山口恵戦は、矢倉脇システムの進行になりました。脇謙二九段の名前が戦法についています。

上図から山口恵女流二段は△５三銀～△４四銀右と、右銀を進出させました。
村田女流二段は角を換えたあと、バランスを取った構えを取っています。定跡を離れた力戦になっています。

（開始前の様子）

渡部女流三段の振り歩先で振り駒が行われ、歩が３枚。渡部女流三段の先手が決まりました。

（渡部愛女流三段）

（北村桂香女流初段）

（対局開始後）

▲中村真－△上川戦は、10時に対局が開始されました。振り駒の結果、歩が３枚出て中村女流三段の先手番となっています。

（先手の中村真梨花女流三段）

（後手の上川香織女流二段。ＬＰＳＡ所属）

（10時に対局が開始された）

▲山田久－△ステチェンスカ戦は定刻午前10時に対局開始。振り駒の結果は歩が３枚出て山田女流四段の先手になりました。対局は指し手がスラスラ進んで、後手のゴキゲン中飛車対先手の超速３七銀戦法に進みました。

（先手の山田久美女流四段）

（後手のカロリーナ・ステチェンスカ女流初段）

（対局開始直後の様子）

関西将棋会館で行われている村田智穂女流二段－山口恵梨子女流二段は、振り駒で歩が３枚出て村田女流二段が先手になりました。

（村田智穂女流二段）

（山口恵梨子女流二段）

（記録係は里見咲紀女流初段。振り駒の様子）

おはようございます。本日６月３日（木）は第11期リコー杯女流王座戦二次予選の対局が４局行われます。

●６月３日の対局
【東京・将棋会館】
山田久美女流四段－カロリーナ・ステチェンスカ女流初段
中村真梨花女流三段－上川香織女流二段
渡部愛女流三段－北村桂香女流初段

【関西将棋会館】
村田智穂女流二段－山口恵梨子女流二段

勝者は、それぞれ本戦に進出します。対局はいずれも10時開始。持ち時間は各３時間（チェスクロック使用）。切れたら１手60秒未満の着手となります。先後は振り駒で決定されます。
なお、山田女流四段－ステチェンスカ女流初段と渡部女流三段－北村女流初段は自動記録（HEROZ Kishin Eye）で採譜される予定です。

棋譜コメント・ブログ更新は銀杏、紋蛇、潤、翔が担当します。写真撮影は吟、夏芽が行います。よろしくお願いいたします。

●棋譜中継ページは下記
山田久美女流四段－カロリーナ・ステチェンスカ女流初段
中村真梨花女流三段－上川香織女流二段
渡部愛女流三段－北村桂香女流初段
村田智穂女流二段－山口恵梨子女流二段

（加藤女流二段が大胆な序盤から、ていねいな受けと手堅い攻めの終盤術で熱戦を制した）

（敗れた香川女流四段。巧みな粘りと追い込みを見せたがわずかに届かなかった）

（感想戦）

本日の女流王座戦の中継は以上で終了です。ご観戦、ありがとうございました。

▲加藤圭－△香川戦は加藤女流二段が勝ちました。終局時刻は17時25分。消費時間は、▲加藤、△香川ともに３時間０分。

勝った加藤女流二段が本戦進出を決めました。