2020年9月 3日 (木)

20200903i 3筋を破られた加藤桃女流三段ですが、玉を後手陣の右辺に移動して反撃に転じています。図の△6五角は3八金と4三成桂をにらんだ厳しい一着。先手よしの雰囲気はなくなっており、現状は加藤桃女流三段が流れをつかんでいそうです。

Photo_12(辛抱を実らせて反撃に転じた加藤桃女流三段)

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13時30分頃、加藤桃女流三段が△3五歩から動きます。自玉頭からの攻めで怖い面はありますが、棋風通りの積極的な指し回しです。▲同歩なら△5六歩▲同歩△3六歩▲同銀△5八角で飛車銀両取り(参考図)。ここまで進めば後手成功でしょう。伊藤女流三段の対策に注目です。

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20200903b_2 12時、図の局面で加藤女流三段が15分使って昼食休憩に入りました。消費時間は▲伊藤女流三段53分、△加藤女流三段1時間5分。昼食の注文は両者ともにありません。対局は12時40分から再開されます。

Photo_7(昼食休憩時、外から撮影した香雲。加藤女流三段が残っていた)

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本局は伊藤女流三段が角交換型四間飛車を採用しました。対する加藤桃女流三段は珍しい陣形で対抗しています。金銀を玉の護衛に動員するのではなく、陣地全体を守っている感じです。Photo_6 (開始直後の香雲。伊藤女流三段の着手後、加藤桃女流三段は席を離れていた)

おはようございます。第10期リコー杯女流王座戦本戦準決勝より、伊藤沙恵女流三段-加藤桃子女流三段の一戦をお送りします。勝者は挑戦者決定戦に進出する一番です。対局は東京・将棋会館で行われ、9月3日(木)10時開始。持ち時間は各3時間(チェスクロック使用)。使い切ると1手60秒未満での着手。先後は振り駒で決定します。

本局の写真撮影は吟記者が、棋譜、コメント入力は康太が担当します。よろしくお願いします。

【棋譜中継ページ】http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/kifu/10/joryu_ouza202009030101.html