2014年10月29日 (水)

前夜祭(8)

対局者が退場した後、明日の展望が語られました。

Dsc_9289_2 (トップバッターは島九段)

【島九段】
今日はみなさまありがとうございました。明日は対局者もいい将棋を見せてくれるでしょうし、郡山を好きになってくれたと思います。あ、ぜんぜんみどころを語っていませんが(笑)。加藤さんも西山さんもとにかく若々しくて、対局に入りましたら落ち着いて指してくれると思いますし、いい緊張をもって戦ってくれるでしょう。王座戦、女流王座戦はいつも大勝負なんですね。よく初戦が大事といわれますが、私自身は熱戦になってくれればと思います。最終局までもつれ込みそうな戦いですから、2人がベストを尽くしてくれればそれでいいです。

【藤井九段】
明日は大盤解説をさせて頂きます。みどころですが、私は女流の解説というのは、ほとんどやったことがありません。なのでよく分かりません(笑)。本田さんや鈴木さんのほうが解説者としてふさわしい。今回は私を聞き手をしようかなと思っています。ただ知識としてあるのは、加藤さんがさっき言ってましたね。「北極と南極」。えーと、北極と南極がどう違うのかよく分からないのですが(笑)。似てるような気がしますが場所が違いますね。加藤さんは居飛車党、西山さんは振り飛車党、そういう意味で違いはありますね、はい。明日は居飛車対振り飛車の対抗形でしょう。そういった意味では解説しやすい。西山さんは初めての大舞台、そこがみどころですね。

【屋敷九段】
みどころは解説も含めていま話した藤井九段におまかせしたいと思います。立会人としましては熱戦になって欲しいと。さきほど「北極と南極」という話がでましたが、ちょっとよく分からなかったんですが(笑)。加藤さんは居飛車党でわりと時間を使う。対する西山さんは振り飛車党で勢いでドンドンと早指しです。懸念しているのは西山さんが早く指しすぎて早く終わるという展開が……まあ展開しだいでどうなるか分かりませんので、そのあたりも楽しみにして。
2人とも奨励会で鍛えぬかれているので、いい将棋は指してくれると思いますので期待しています。
また明日は藤井九段、本田女流三段、鈴木女流二段の切れ味あるトークも楽しんで頂きたいです。

【本田女流三段】
明日の駒桜イベントならびに解説会の聞き手を務めさせて頂く女流棋士の本田です。よろしくお願い致します。今回は奨励会員同士で、年齢も近いですしお互い意識しているところが凄くあると思います。私にとって2人は苦い思い出がありまして。加藤さんには私が挑戦したときにメタメタにやられてしまいましたし、西山さんは今期1回戦で当たったのですが、なんと西山さんの消費時間が10数分ですかね……。それでやられてしまいまして、もうネタにするしかないと私は思っています(笑)。明日は2人の将棋を勉強させてもらいまして強くなっていきたいと思います。明日はイベントが盛り上がっていくように頑張っていきたいです。

【鈴木女流二段】
みなさま、改めましておばんでございます。加藤さんとは仕事やいろんな場面でお世話になっていまして、明るくて優しくて将棋は厳しい(笑)人柄や将棋の強いところなど尊敬できる方だなと思っています。西山さんは今回、郡山駅に降りまして初めてお話をさせて頂きました。初めて会ったと思えないほど、やわらかい雰囲気を持った方だなという印象です。ただ将棋はかなり豪快と聞いています。序盤巧者で終盤も強い加藤さん。豪快で早見え早指しで終盤も強い西山さんの戦いということで、明日は福島の方々や全国の将棋ファンの方に熱くて面白い将棋を見せてくれると思います。明日は大盤解説の聞き手を務めさせて頂きます。どうぞよろしくお願い致します。

Dsc_9312 (「すいません、最後に一言だけ」と島九段。「フォワードは加藤さんが上、バックスは西山さんが上」とラグビーでみどころを解説した)

Dsc_9314 (閉会の挨拶 日本経済新聞社編集局文化部長 金丸泰輔さま)

(撮影は紋蛇、文字起こしは吟)