2021年7月21日 (水)

Ryuou20210721010132 図は▲6八金寄に△5四歩と久保九段が5筋から動いた局面。▲5四同歩と取られると▲5三歩成が残るだけに、強気の反発という印象を受ける一手です。本譜は△5四歩以下▲2四歩△同歩▲5四歩(下図)と、八代七段は2筋の突き捨てを入れておいてから堂々と5筋の歩を取りました。このあと久保九段の華麗なさばきが出るか、八代七段が手に乗って優位を築くか、ここ10手ほどが本局の流れを決めるポイントとなりそうです。

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Photo_40 (久保九段は5筋から強気の反発を見せた)

Ryuou20210721010131 図は14時過ぎの局面で、八代七段が▲6八金寄として前例から離れたところです。この手で▲3八飛や▲2六飛なら前例があり、久保九段は▲3八飛と寄られた将棋を経験していました。6八に金を寄った形は「箱入り娘」と呼ばれている玉形で、本局のような右銀急戦では時折り出現する形です。船囲いから1手進めただけで玉の守りがそこそこ強化される点が魅力。反面、玉の右辺への逃げ道がなくなっており、8七の地点を攻められるとすぐに詰めろが掛かります。

Photo_39 (朝、着座の前に軽く足を伸ばす八代七段)

両対局者が昼食時に注文したイレブンのサービスランチ、「エビフライ&カニクリームコロッケの盛り合わせ」を紹介します。

Photo_36 (「エビフライ&カニクリームコロッケの盛り合わせ」。水曜日のサービスランチはほかに、「豚ロース肉のしょうが焼き」の2品から選べる。ただし、第1、第4水曜は定休日)

Photo_37 (大きくてプリプリのエビフライが3本、タルタルソースが掛けられて出てきた)

Photo_38 (こちらは程よい大きさのカニクリームコロッケ。デミグラス風のソースは見た目とは違い控えめな味で、女性にも好まれそうだ)

Ryuou20210721010125 12時40分に対局が再開されました。八代七段はさらに3分ほど考えると、▲3五歩と開戦しました。対して、久保九段は自身の前例通り、△3二金と上がって迎え撃つ姿勢を取りました。

Photo_29 (12時35分、久保九段がすでに対局室に戻っていた)

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Photo_31 (12時38分、八代七段が対局室に戻った)

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Photo_33 (12時40分に対局再開。それから2分たっても八代七段に着手の気配はなく、対局室をあとにすることに)

Photo_34 (部屋を出ようとした瞬間、八代七段が▲3五歩を着手した)