2021年8月 6日 (金)

2021080668_218時、この局面で八代七段が34分考えて夕食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲八代3時41分、△藤井2時間55分。夕食の注文は藤井王位・棋聖がCoCo壱番屋のハッシュドビーフ、八代七段がやまがそばの肉なん定食(うどん)。対局再開は18時40分です。

Img_2410(ハッシュドビーフ)
Img_2412(肉なん定食、うどん)

2021080668棋士室では新聞解説を担当する村田顕弘六段が、初手から上図までを振り返っています。
「藤井さんの作戦が秀逸で、後手が早い段階から指しやすくなっていると思います。八代さんは▲3五銀(43手目)から攻めを目指しましたが、この動きは脇が甘くなりやすく、△6四角(46手目)の反撃で少し困っているのかもしれません。▲7六歩に△5六歩(上図)が感触のいい伸ばしです。角の利きを通し、次に△7五歩▲同歩△同飛で、3五の銀取りと△7六歩の桂取りを狙えます」(村田顕六段)

Img_2402(村田顕六段)

2021080661先手は飛車が使いにくく、8筋を詰められており、手出しが難しい局面です。対して後手は、桂頭の隙を見て△7五歩とすぐに突きたくなる局面ですが、藤井王位・棋聖は腰を落とし、慎重を期しています。結果、7分の考慮で△7五歩と突いて桂を狙いにいきました。棋士室では、後手がやや指しやすいとの見解が示されています。
Img_2379(藤井王位・棋聖はここからの指し回しでペースをつかめるか)

2021080654藤井王位・棋聖は居玉を続けています。15時頃、30分以上考えて飛車を浮いた局面です。次の狙いは△6六歩~△2五飛です。上図から▲3八金△6六歩▲同歩△2五飛▲2七歩△4五飛(変化図)が一例。先手は銀取りを受けづらく、後手が指しやすくなります。
2021080660Img_20210805_142551(別日に撮影した淀川。1時間ほど前の大阪は雨が降っていたが、現在は止んで晴れ間が見える)

今月の1日に『令和3年版将棋年鑑2021』と、将棋世界9月号が発売されました。どちらも、関西将棋会館1階の売店にて、お買い求めいただけます。

Img_2347(将棋年鑑は棋譜がたくさん掲載されており、将棋界の1年の動向や将棋の傾向がわかる。八代竜王が誕生する場合、表紙の渡辺明名人、藤井王位・棋聖、永瀬拓矢王座、豊島将之竜王の全員を破ることになる)
Img_2346(将棋世界9月号は藤井王位・棋聖の活躍を特集する記事が読める)

Img_2401(関西将棋会館1階の売店。書籍のほか、扇子などグッズも販売している)