2016年11月の記事

2016年11月22日 (火)

おはようございます。
竜王戦第4局、対局2日目を迎えた指宿の天候は晴れ。対局室内に日差しが入るため、朝から関係者が対応しています。対局再開は9時の予定です。

Img_81828時過ぎの鹿児島湾の様子。

2016年11月21日 (月)

現地に訪れている棋士に封じ手予想や展望を聞きました。

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立会人の田中寅彦九段「封じ手予想ですか。いやー、これは難しいですねー。△6五歩で▲同歩に△3三角(田中図)という攻めはどうでしょうか。ちょっと無理気味かなぁ。ほかに△8五歩もありますけど、私は△8五桂と跳ねたいんですよね」

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新聞解説の飯塚祐紀七段「互いに仕掛けを見せながら間合いが詰まって、局面が煮詰まってきました。開戦から激しくなりそうです。今日はとても難しい序盤でした。丸山九段の工夫は目を見張ります。互いに力を出しやすい形かと思います。封じ手は△8五歩なども有力ですが、△6五歩として▲同歩に△6九角(飯塚図)と打つ攻めを予想してみます」

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大盤解説担当の村山慈明七段「私の封じ手予想は△3三銀(村山図)です。丸山さんは形を決める手を好まない印象があります。その意味では△8五歩や△9二香も決断の手です。△8一飛も有力です。正直、どこから戦いになるか予想つきません。丸山九段は自分から攻めず、渡辺竜王の指し手に対応しているように感じます。後手がいい形で間合いを取って、先手から無理攻めを誘うのが理想的です。



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大盤解説会聞き手の本田小百合女流三段「封じ手予想は△8一飛(本田図)とします。丸山九段の△7二金や△4四銀が印象に残りました。対する渡辺竜王は自然な手順で玉を固めています。後手がじわりじわりいくのがうまくいくかどうか。明日に駒をぶつかってからの勝負が楽しみです」

Img_812618時過ぎ、丸山九段が封じ手を書きに別室へ。田中寅九段がスタンバイしている。

Img_81345分ほどして戻った丸山九段から、渡辺竜王に封じ手が渡された。

Img_8132渡辺竜王が封緘のサインを書き加える。

Img_8139封筒は再び丸山九段に戻され、立会人の田中寅九段に預けられた。

Img_8156駒が片付けられ、対局1日目が終わった。

17時過ぎ、明日の大盤解説を担当する村山七段が控室に到着しました。

Img_8106どちらを持ちたいか問われた村山七段は「打開の義務は先手にあるので、この展開になったら後手を持ったほうが気楽ですね。後手を持ってみたいです」と答えています。

Img_8115解説会で相方を務める本田女流三段は継ぎ盤で指導中。

Img_8119村山七段は早速、色紙に揮毫を始めた。

37時刻は17時を回りました。
渡辺竜王は▲6八銀と引いて様子を見た雰囲気です。仕掛けの機会を探り合う難解な将棋で、局面が膠着しかかっています。

ここまでの消費時間は▲渡辺4時間0分、△丸山2時間10分。
17時の時点で丸山九段の指しかけの考慮時間は30分でした。仮にこの局面で封じ手まで考えたとしても、丸山九段の消費時間は3時間40分前後。そのため、現局面で封じたとしてもおかしくないといわれています。

Img_78361日目、渡辺竜王は時間を使って慎重に指し進めている。

対局2日目の明日は各地で大盤解説会が開催されます。

■現地大盤解説会■

<日時>11月22日(火)10時半開場、11時開始
 
<場所>薩摩伝承館 維新の間(指宿白水館敷地内)
    指宿市東方12131-4

<料金>1,000円(税込み)
 
<問い合わせ>薩摩伝承館 TEL 0993-23-0211

■将棋会館道場大盤解説会■

<日時>11月22日(火)16時半開場、17時開始

<場所>東京・将棋会館2階研修室(渋谷区千駄ヶ谷2-39-9)

<料金>一般 2,000円 支部・女性・学生・60歳以上・障害者 1,500円

<出演>解説 屋敷伸之九段、聞き手 中村真梨花女流三段

<問い合わせ>日本将棋連盟道場 TEL 03-3408-6167

■関西将棋会館大盤解説会■

<日時>11月22日(火)17時開始

<場所>関西将棋会館2階道場

<料金>一般 1,500円 支部・65歳以上・学生・女性・身障者 1,200円 中学生以下 700円

<出演>解説 阿部隆八段、聞き手 山口絵美菜女流1級

<問い合わせ>関西将棋会館道場 TEL 06-6451-0220

■新橋西口SL広場大盤解説会

<日時>11月22日(火)18時開始

<場所>新橋西口SL広場前

<料金>無料

<出演>大内延介九段、藤森奈津子女流四段、梶浦宏孝四段

<問い合わせ>新橋商事株式会社 メディア事業部 TEL 03-3503-7339

Img_803815時30分頃、田中寅九段が控室からニコニコ生放送に電話出演。早朝の砂むし温泉の話題で盛り上がりました。

32図は15時30分頃の局面。昼食休憩前は早い開戦が予想されていましたが、現在は開戦が遠のいた感じです。「予想が当たらず、検討が砂むしになっています」(田中寅九段)

対局1日目の早朝に、田中寅九段、飯塚七段、本田女流三段が白水館の砂むし温泉を満喫しました。

Img_7707砂むし温泉は専用の浴衣を着て入ります。

Img_7711砂の上に横になって、係の人に砂をかけてもらうのを待ちます。

Img_7716一人ひとり順番に。

Img_7722「結構、重いです~」と本田女流三段。

Img_77623人スッポリ砂に包まれました。

Img_776710分もすると、こんな状態に。「これは朝ごはんがおいしく食べられそうだ」(田中寅九段)

Img_7770「前夜祭で焼酎を飲みすぎました」という飯塚七段も、お酒がすっかり流れ出たようです。

Img_7779砂むしの目安は15分ほど。自分で砂から脱出して大浴場でシャワーを浴びて終了です。