17時頃、上の局面で郷田九段は▲５六歩と突いた。

これは遠山五段の言っていた展開になった時に、△７四角を消した意味だろうか。

（参考図は△５二金に▲４四角△同銀▲４一角△２二飛▲３二歩△７四角と進んだ局面。５六歩と突いてあれば銀当たりではないので▲５二角成で先手優勢となる）

中継室には吉田正和五段、遠山雄亮五段などが来ている。

42手目△５二金と指された局面で、▲４四角△同銀▲4一角などの筋で

吉田五段「後手が自信ないですね」

と評価した。

遠山五段は▲4一角△2二飛▲３二歩△7四角の筋でまだ難しいのではないかと指摘。

36手目より▲８五歩△３六歩▲６八金寄△５四歩▲７八金上と進んだ。

時刻は16時、午後はまだ７手しか進んでいない。

飛車の間には３六歩のクッションが入ったが、角はにらみ合ったままなので▲６八金寄では▲4四角△同銀▲５六角のような変化もあったかもしれない。一手一手いくつもの変化の中から手を選びとっている。

この局面では△５五歩と位を取れれば先手の右銀が使いにくくなるが、▲４五歩△２二角▲２四歩△同銀▲３六銀のような反撃も怖い。

２階では第40回関東高校将棋リーグ戦が行われている。１チーム５人で行われる団体戦なので、多くの高校生の姿があった。

明日８月10日（土）に棋士をモデルにしたうちわが発売されます。ぜひお買い求めください。

（加藤一二三九段）

（桐谷広人七段）

これに合わせ、8月17日（土）に桐谷七段うちわを購入した方々を対象に、イベントを開催致します。内容は桐谷七段によるトークショー、将棋の初心者講座です。詳しくは下リンクをご覧ください。

http://www.shogi.or.jp/topics/2013/08/post-790.html

昼食休憩の前後から、局面が徐々にほぐれだす。

上図▲８八玉に△３五歩と突き▲同歩△同銀▲７七角と打ち昼食休憩に入った。13時30分、△４四角▲３八飛△３二飛まで進んでいる。

飛車角がにらみ合っている局面。このままにらみ合ったまま進むこともありそうだが、例えば▲4四角△同銀▲３二飛成△同金となれば飛車角総交換、一気に終盤になるかもしれない。

まずは現局面で手番を握る郷田九段がどのような構想を取るか。

佐藤九段が前図▲７七角から△４四角と角を合わせて対局再開。

（佐藤九段の扇子）

（千寿司のちらし寿司・並）

この局面で佐藤九段が20分使って昼食休憩に入った。消費時間は▲郷田九段41分、△佐藤九段１時間13分。昼食の注文は郷田九段がちらし寿司・並（千寿司）、佐藤九段は注文なし。対局再開は13時。

佐藤九段、郷田九段の対戦は1990年６月26日の初対局から51局あり、佐藤九段の27勝、郷田九段の24勝。順位戦は共にA級に所属していて、次の三回戦でも佐藤九段－郷田九段戦が待っている。

竜王戦では佐藤九段は１組以上が21期、93年、第６期で竜王位を獲得。郷田九段は１組在籍14期。直接対決は１組の出場者決定戦で４回あり、佐藤九段の３勝１敗。決勝トーナメントでは初めて。

今期の竜王戦では佐藤九段が１組優勝で決勝トーナメントはこの対局から、郷田九段が１組４位で８月６日（火）に山崎隆之八段との対局に勝ち準決勝進出となった。