2013年7月の記事

2013年7月 2日 (火)

Ryuou201307020101_77図の局面で小林七段が投了。先手玉にはまだ耐久力がある一方、後手玉は左右挟撃形で長くはもたない。羽生三冠が初戦を突破した。終局時刻は20時56分。消費時間は▲羽生4時間35分、△小林4時間2分。勝ち上がった羽生三冠は挑戦者決定三番勝負まであと1勝となっている。

0dsc_3232本局の新聞解説を担当する松尾歩七段が中継室を来訪しました。

「後手の攻め駒がちょっと足りないです。それにしても指し手のペースが早いですね。後手は苦しいと感じているのかもしれません」と松尾七段。

上着を持ってくればよかったな、と苦笑いしながら撮影に応じてくれました。

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富岡八段が再び中継室を訪れ、「△4五同馬の局面で▲2三歩成とすると危ない変化があったんだよ!」と教えてくれました。

「日浦さん(市郎八段)と検討していたんだけどね、図から▲2三歩成に△5五桂▲3二と△4七桂成▲同玉△4六銀▲5八玉△3七歩と進んで、これは後手が逆転してるんだよ。△4六銀から△3七歩がうまい手順で、先に△3七歩としちゃうと▲同玉から▲2六玉と逃げられちゃうんだね。いやぁ羽生さんはそういうの全部わかって▲8一馬と指したんだねぇ」

  


V

52_4飯塚祐紀七段が中継室を来訪し、現局面について解説してくれました。

「飛車を打つ手も手堅いですが、局面が収まってぼけてしまうとつらいかもしれないですね。いずれにせよ3六の馬が軸なので、それに働きかけることになると思います。私は▲6五桂を本線に考えたいです。 △4六銀なら▲5三桂成△同玉▲4五桂△同馬▲4六歩(変化図1)で先手よし。

そこで△4六金と4五の地点に利かせて打ちますが、▲5三桂成△同玉▲4五桂△同金▲3六飛△同金▲5六飛△6二玉▲3六飛(変化図2)と進んだ局面は先手がよさそうです。飛車打ちのスキがありませんし。

形勢は先手よし、だと思います」(棋譜コメントより)




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Z2

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52_2図の局面で18時10分になり夕食休憩に入りました。

休憩までに羽生三冠が使った時間は38分。

消費時間は▲羽生3時間30分、△小林裕3時間22分。

夕食の注文は羽生三冠がエビフライ定食(ふじもと)、小林裕七段が中華そば(ほそ島や)。

対局は19時に再開されます。

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