2012年7月の記事

2012年7月24日 (火)

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図は20時頃、△7九角と打った局面。▲同玉でも▲同金でも、4筋に飛車を打って4四馬を抜くことができます。それでも先手優勢に変わりはなさそうですが、具体的に良さを拡大するのは大変かもしれません。三浦八段の考慮時間が1時間を切っていることも考えると、逆転の余地はありそうです。

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図は△3四同銀と応じた局面。以下、▲3五香△同銀▲同馬△3四銀と進んでいます。△3四銀は▲1二角から▲2三とを受けながら2五桂を守る狙いですが、貴重な銀を自陣に使うので形勢が悪いことを認めて粘りに出た手と言えそうです。この手に対して三浦八段が時間を使って考えています。寄せを読み切れれば▲3四同馬、▲7一角、▲2四歩。ゆっくり優勢を拡大するなら▲6八馬が中継室の候補手ですが、三浦八段は何を指すのでしょうか。

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(朝の三浦八段)

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18時10分、図の局面で稲葉六段が47分使って夕食休憩に入りました。消費時間は▲三浦3時間26分、△稲葉3時間19分。夕食の注文は三浦が「親子重」(みろく庵)、稲葉が「うな重(梅)、肝吸」(ふじもと)。対局は19時に再開されます。

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(親子重)

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(うな重と肝吸い)

時に数時間の長考に沈むプロ棋士ですが、ずっと盤の前にいるわけではありません。特に相手の考慮時間中は席を外して体を休めることも多いので、体調管理も勝負の要素の一つといえそうです。

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対局室の地図。他の対局が終わっている時は、そこで横になる棋士もいるようです。

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ロビーには青いソファー。河口俊彦七段がシルバーシートと呼んでいたところですが、座り心地は硬いです。

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喫煙所もシルバーシートの近くに。外に見えるのは鳩森八幡神社です。

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17時頃の局面は▲3九香△2六香と打ち合ったところです。先手は次に▲3六香、後手は△2八香成と大駒を取り合い、▲1四角や▲1二角と寄せに行く手が検討されています。先手玉が堅いこともあり、後手はしばらく粘り強く受ける展開が続きそうです。

本日の千駄ヶ谷は少し曇っていますが、むし暑い天気になりました。

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鳩森八幡神社と将棋会館。道をまっすぐいくと北参道駅、右に曲がると千駄ヶ谷駅に着きます。

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狛犬。後方に見えるのは富士塚。

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今週末には将棋大会も行われます。

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図の局面は6九角を追い払いながら馬を引きつけて、先手玉が堅くなっています。瞬間は先手の銀損ですが、と金が作れているのですぐに回復できそうです。▲1三歩成に稲葉六段が考えています。先手の飛車をいじめて受け切るのか、それとも堅い先手玉を攻略するのか。16時頃、手元の時計で25分を経過しました。▲1三歩成までの消費時間は▲三浦2時間21分、△稲葉1時間51分。

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(朝の稲葉六段)

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14時55分頃、三浦八段は1時間43分の長考で香を成りました。以下、△1三同桂▲1四歩△2五桂。そこで三浦八段が少考して▲1三角と打ちました。△2五桂に代えて△4七角成なども考えられたので、意外だったのかもしれません。

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