2012年7月の記事

2012年7月30日 (月)

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山崎七段は後手の狙いの順を避けずに△6六桂を打たせる驚きの構想を見せています。
図から▲4八玉△7八桂成に▲4三成桂△同金▲8八馬(次図)と竜を抜くダイナミックな受け。

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以下△8八同成桂▲1二飛と進んだところで時刻は21時を回っています。
▲1二飛に△4二歩と受ければ、後手玉は堅くなった印象を受けますが山崎七段の寄せの構想は果たして。

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8筋を破った後手はすぐに飛車を成らずに、△5四桂と打ちました。
この手は▲1四歩に対して△8八飛成▲7八金△6六桂(参考1図)の狙いと思われます。

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この狙いが決まれば後手も相当と思われますが、わかりやすい狙いだけに受け方はいろいろありそうなところです。
4Fの桂の間で検討していた広瀬章人七段、村山慈明六段が一例として示してくれた順は、▲1四歩△8八飛成に▲7八銀△6六桂▲同金△7八竜▲6八桂(参考2図)。

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一見怖い図ですが、先手玉は右翼が広く簡単には寄らない形。対する後手玉は▲8四桂で挟撃態勢を作られるとすぐに寄ってしまう形とのことです。

広瀬七段、村山六段は先手優勢の見解で一致しています。

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飛車を捕獲しにいった先手に対して、後手は△9五桂と反撃に出ました。
8七の地点は先手も受からない形。▲1五歩とすぐに飛車を取って攻め合うか、あるは▲6八金△8七桂成▲6五桂と後手の攻めを緩和する手も考えられます。
時刻は20時を回りました。△9五桂までの消費時間は▲山崎3時間55分、△飯島3時間38分。

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再開からパタパタと手が進み、局面は一気に終盤戦に入る勢いです。
先手は▲3三桂成の自然な攻めが見えていますが、後手からの△6六桂の反撃も厳しいところ。
このまま直線的な攻め合いに進むのか、受けに手が戻るのか。勝負どころを迎えています。

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18時50分頃の千駄ヶ谷の空は夕焼けが広がっていた。

鳩森神社では18時から地元の将棋大会が始まっています。

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神社の境内での露天対局ですが、皆さん真剣な表情。

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手合いをつけているのは高野秀行六段。

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指導対局も行われている。

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伊藤真吾四段

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佐藤慎一四段

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18時10分、図の局面で夕食休憩に入りました。
消費時間は▲山崎3時間28分、△飯島3時間23分。
夕食の注文は山崎七段が玉子とじうどん、飯島七段が鳥なんばんそば。
対局は19時に再開します。

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夕食休憩中の対局室では飯島七段が盤の前を離れずに考えていた。

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玉子とじうどん

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鳥なんばんそば

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図は17時頃の局面。
先手の強襲に対して、飯島七段はじっと△2四飛と攻防に飛車を打ちました。
2一桂にヒモを付けて先手の攻めを封じつつ、△2七歩成の確実な攻めを見た渋い一手。

先手が手を続けられるかどうかの勝負になりそうです。
△2四飛までの消費時間は▲山崎2時間33分、△飯島3時間2分。

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前図から△3四同銀▲同飛(!)△同歩▲1一角成と進んでいます。
先手の山崎七段が飛車切りの強手に出ました。
先手陣は玉の脇が空いており飛車打ちに弱い形に見えますが、山崎七段は大丈夫と見たようです。

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16時30分ごろ、山崎七段は▲3四歩とこじ開けに出ました。
△同銀には▲3三桂成△同金▲2二歩か、あるいは▲3四飛と飛車を切る強手も見えるものの、やや無理筋か。

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16時30分頃の対局室は西日がさしている。
山崎七段は▲3四歩を着手して、ぐいっとグラスの水を飲んだ。

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図は15時30分過ぎの局面。
山崎七段は▲3七桂に続いて、▲4五桂とさらに積極的に二段跳び。
対して△2二角や△4四角では▲2四歩が厳しいため、△4二角が予想されますが、そこで▲6五歩(参考図)と角道を通す手が見えます。
駒を前に進める山崎七段らしい構想で、局面は風雲急を告げています。

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16時過ぎ、49手目▲4五桂以下△4二角▲6五歩△3三歩と進みました。
消費時間は▲山崎2時間4分、△飯島2時間45分。