2011年10月の記事
前夜祭(3)
前夜祭(2)
谷川浩司・日本将棋連盟専務理事(九段)
「渡辺竜王は王座を獲得し、『竜王戦だけでなく他の棋戦も』と耳にタコができるほど言われていたと思いますが、二冠王になってプレッシャーから解放されて、第一人者の道を進まれるかと思います。
丸山九段は竜王戦の挑戦者は初めてですが、1組で4回優勝して安定した成績を残されています。竜王戦のシステムは、挑戦者決定戦もトーナメントで勢いのある若手が活躍することが多いですが、厳しい戦いを勝ち抜いて挑戦者になったのは特筆されることです。七番勝負も素晴らしい熱戦を期待しています。
竜王戦は読売新聞紙上はもちろんのこと、NHKBSやインターネットでの中継、明日と明後日に大盤解説会が行われますので、多くの方にご来場いただきたいです」
東和男・日本将棋連盟常務理事(七段)
「ここは40年以上前に万博が行われた思い出の場所。当時、私は中学生くらいで将棋をやり始めて、アマ初段になったかならないかですが、自分のプロの存在を意識しだしたころです。その思い出深いところで将棋界最高のタイトル戦が行われることは感慨深い。この環境の中で名局が誕生することは間違いありません。前夜祭に出席された方もご都合はあるでしょうが、ぜひ大盤解説会に出席していただきたいと思います」
前夜祭(1)
真鍋和彦・読売新聞大阪本社編集局総務のあいさつ
「ご存じの通り、渡辺竜王は先月に羽生王座の王座20連覇を阻止して、二冠王になりました。そして、序列1位になりました。名実ともに棋界を代表する棋士として、前人未到の竜王8連覇を目指します。
対する丸山さんは将棋界の七不思議である、竜王戦1組優勝者は竜王挑戦できないというジンクスを破りました。七番勝負で、圧倒的な強さを誇る渡辺竜王を敗れるかどうかを熱い視線を送っているかと思います。
竜王戦の大阪対局は5年ぶり3回目とのことです。話は脱線しますが、西武ライオンズの森祇晶監督は番勝負は2戦目が一番大事だとおっしゃっていました。第1戦で勝って、連勝するか、第1戦負けた後でも踏み止まるか。
勝負の流れとして大事な一戦ということです。明日からの竜王戦第2局も七番勝負の行方を占う大一番になることでしょう。熱戦を期待しています」