万博記念公園の自然文化園では、11月3日まで「コスモスフェスタ」が開催されています。自然文化園は広大な土地に多くの植物が植えられており、季節ごとに違った花を楽しむことができます。
2011年10月25日の記事
Twitter解説より(49手目)
【糸谷哲郎五段のTwitter解説より】
「△6四角▲1七香はセットの手ですね。後手からすると攻めにくくなるので指しにくいと思ったのですが…。△3三桂も組み合わせにくいので、何か積極的な手が必要のように思われます。△5五銀左は幸便に見えるのですが▲2六角でつらそうですね。
△1三桂(参考1図)はさすがに無いと思うのですが…。
△7四歩も目につくのですが、▲1八飛とされると△1二香が悪手になっている気がします。▲1八飛と回らせて交換させてから攻め合う筋はありそうでしょうか。一例としては△7四歩▲1八飛△7三桂▲1五歩△同歩▲同香△同香▲同飛△1三歩▲1八飛△8六歩(参考2図)ですね。やはり△7四歩くらいしか無い気がします。渡辺竜王は昼休から長考を連発されてますね。」
(太陽の塔の中央にある「太陽の顔」。「黄金の顔」は未来を、背面の「黒い太陽」は過去を表わし、「太陽の顔」は現在を象徴している)
15時のおやつ
大盤解説会
歩がぶつかる
図は43手目▲4五歩の局面。直前の△1二香が渡辺竜王序盤の勝負手。穴熊を見せて、仕掛けを誘いました。
丸山九段は37分の長考で▲4五歩。歩がぶつかりました。ただし、直線的な攻めではなく、互いに少しずつポイントを挙げる展開を目指すことになりそうです。
対局再開(2)
対局再開(1)
昼食休憩の盤面
糸谷五段の41手目の解説
図の41手目▲2五歩の局面での糸谷五段の解説です。
「ここでは(1)△4三金直があるかもしれません。▲2八飛(参考1図)と戻ると、前期竜王戦第6局に比べて先手が1手損(参考2図)ですね。ただ、先手も他の手は中々難しいです。△4三金直には▲6八飛△6二飛▲2八飛などの組み合わせもあるかもしれません。このあたりは手損より『その手を指させた』ことが有利に働くことがあるのが角換わりの面白さです。
後手の飛車の位置は8二が一番良いので、それをずらすのも一つの策だと思います。具体的には△6二飛を指させることによって、▲5一角みたいな手が先手になることがあり得ます。先手は手損してでも相手の形を乱し、仕掛けるタイミングを見計らうこととなります。後手も△7四歩のような手は▲4五歩のような仕掛けを与えることになりかねないので指しづらいですね。金の上下運動と飛車の左右往復、香車上がりの組み合わせで手待ちするのではないでしょうか。
▲2五歩には(2)△1二香をちょっと考えてしまうのですが、▲4五歩△同歩▲同桂△4四銀▲4六歩(参考3図)が嫌なので指しにくいですね。前述の手待ちに加えて、玉の上下運動もあるかもしれませんね。いずれにしても、後手から仕掛けることはほぼ不可能と思います。消費時間を見ると丸山九段の消費時間が少ない(丸山九段の▲2五歩までの消費時間は52分)ですね。いまだ予定通りの局面なのでしょうか。
前期竜王戦のような将棋に入ると先手も後手も手の循環に入るのですが、△4三金直▲2八飛としたとして、そこで△9二香ですと▲4八金△4二金引(参考4図)から飛車と金の循環運動が続くことになると思います。ただ、その際に△9二香の1手を指させているのが大きいということはあるかもしれません。
先手は▲2九飛+▲4八金型で△4二金型の後手を攻めたいのですが、循環運動では千日手になるので、香車をじりじり上がる将棋になるかもしれません。具体的に言うと、▲2六飛~▲2七飛~▲2八飛~▲2九飛の循環は、△4二金引~△5二金の待ちによって、飛車が2九以外のどこにあっても、金が4三に1手で上がれる、かつ4三にいないという条件を満たされてしまうのです(前期竜王戦第6局の駒組み)。ただ、そのような展開になる場合、事前に△9二香を上がらせられるのなら、▲1八香の時に△9三香以外の手待ちが難しく、△9三香は△9三桂を消して指しにくいため、先手の工夫が成功しているのかもしれません。
手順のみで述べると、▲2五歩に(1)△4三金直▲2八飛△9二香▲4八金△4二金引▲2九飛△4三金直▲1八香(参考5図)のときに△9三香と上がると、▲2七飛△4二金引▲2六飛△5二金の際▲4五歩△同歩▲3五歩(参考6図)と仕掛けやすくなります。このときに△9二香型ですと、△8六歩▲同歩△8五歩▲同歩△9三桂があるので先手は仕掛けにくいのです」
両対局者が、糸谷五段の解説にある第23期竜王戦第6局の進展を念頭に置きながら、指し進めていることが分かります。丸山九段はいかに後手の理想形を崩すか、渡辺竜王は少しでも先手の仕掛けがうまくいかない形に組むかに苦心しているわけです。
Sun Child
10月22・23両日、自然文化園内にヤノベケンジさんの作品「Sun Child」が展示されました。
アートイベント「おおさかカンヴァス2011」応援作品である本作は、高さ6.2mの巨大な子供の像。
『防護服を脱ぎ捨てても生きることができる世界を希求し、たとえ傷だらけになっても完全と足を踏ん張り、たくましく前を見据えて立ち向かうという、次に来たるべき未来像とメッセージが込められて』いる作品です。
今回の展示はこの2日間でしたが、東京の岡本太郎記念館にて展示されたあと(2011/10/28-2012/02/26)、2012年3月11日より大阪府茨木市の南茨木駅(大阪モノレール・万博記念公園駅より2駅)の駅前に恒久設置される予定です。