大広間の中央にあたる棋峰(きほう)の間では、永瀬四段-甲斐女流二冠戦が行われている。両者は本局が初手合い。甲斐女流二冠の対男性棋士成績は1勝9敗(0.100)。今回一斉対局に参加している他の女流棋士と比べると低い数字だが、対局数が少ないので単純には比べられない。

【永瀬拓矢(ながせ・たくや)四段】
1992年9月5日生まれ、神奈川県横浜市出身。安恵照剛八段門下。2009年10月に四段昇段。

【甲斐智美(かい・ともみ)女王・女流王位】
1983年5月30日生まれ、石川県七尾市出身。中原誠十六世名人門下。1997年、女流2級。2010年4月、女流三段。タイトル戦登場は3回、獲得は女王1期、女流王位1期。棋戦優勝は2回。
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将棋会館の大盤解説会で調べられていた一変化を紹介します。
▲同玉△4六角▲6七玉△5八銀▲5六玉△4七銀不成▲6五玉△7三桂(参考2図)
▲7四玉△8四金▲同玉△8一香▲8三銀△同香▲同玉△9三金▲7四玉△8三銀▲7五玉△8四金(参考3図)
と進んで、先手玉が詰んでしまいます。実戦は羽生名人が単に▲4四銀打と迫りましたが、渡辺竜王は後手玉が詰めろではないことを見切り、△6六角と出て先手玉を受けなしにして勝ちを決めました。森内九段は「(110手目の)△2三玉が冷静でした」と述べていました。







