終局直後(羽生名人) 「よくわからなかったのですが、攻めに行ったのが端を詰められているのでもうちょっと違う指し方を考えなければならなかったですね。自信がある局面と言うのはなかったですね。(シリーズ全体を振り返って)自分なりに一生懸命やりましたが残念でしたね。細かいところでは課題はいろいろあったと思います」(羽生名人)。 (吟)
終局直後(渡辺竜王) 7連覇達成直後の渡辺竜王。 「ずっと難しかったです。最後、ようやく攻め合いではっきり一手勝っている局面になったのですが、それまでは…。(今シリーズについて問われ)力一杯指せた、内容も良い将棋が指せたと思っています。全体的に際どい将棋が多かったので、そういった際どい将棋を拾えたのが大きかったと思います。(作戦的には)後手番では特に守勢に回ること展開が多かったのですが、それなりに指せたと思います。本局も後手番で作戦だったのですが、どこかで反撃に転じることができればいいなと。(防衛・7連覇について聞かれ)毎年、目標にしているので達成できて非常に嬉しいです」(渡辺竜王) (吟)
渡辺、竜王位防衛、7連覇 渡辺竜王が146手で羽生名人を破り、竜王位防衛。7連覇を達成した。 投了図で後手玉には詰みがなく、先手玉には受けがなく投了となった。終局は19時13分、消費時間は▲羽生名人7時間59分、△渡辺竜王7時間51分。 (吟)
東京・将棋会館の大盤解説会 こんばんは。第2局と第5局の棋譜・コメント入力を担当した銀杏です。東京・将棋会館の大盤解説会の様子を紹介します。会場は満員で、立ち見の人がいるほどの盛況ぶりです。 (立ち見も出ている将棋会館の大盤解説会場。解説は森内俊之九段、聞き手は熊倉紫野女流初段) (最終盤の詰む詰まないの変化を調べており、手と口が止まることも) (解説の森内俊之九段) (聞き手の熊倉紫野女流初段)(銀杏)
後手優勢 図は渡辺竜王が△5七とと寄った局面。 「手堅く△5七とでしたか。うーん、相当に先手が勝つ理屈が無いですね」(鈴木八段)。 「△5七と(△7七角成▲同玉△6六銀以下の詰めろ)▲6九香△4六角(△7九金以下の詰めろ)ですが、▲8六歩と上部脱出を目指されてしまうかもしれないので、角を5五に置いたまま詰めろを続けたいですね」(野月七段)。 控室の雰囲気はどうやら渡辺竜王防衛の空気が色濃くなってきた。 (吟)
ぐるりと継ぎ盤を取り囲む 「この手(127手目・▲3五歩)は全く検討に出ていません。はい、検討やり直し。もはや天童がどこにあるのかも分かりません」(木村八段) NHK衛星放送出演から戻った鈴木八段も検討へ加わった。 (吟)
18時前の控室 青野照市九段も検討に加わった。 難解な戦いに思わず桐山九段も頭を抱える。第7局の対局地である天童が近づいたり、遠のいたり。 ときおり、覗き込むようにして検討盤を見つめる木村八段。 18時5分、モニターから「羽生先生、残り30分です」の声が聞こえた。 (吟)