対局場の「日光金谷ホテル」は1873年(明治6年)創業。現存する日本最古のリゾートクラシックホテルで、登録有形文化財に登録、近代化産業遺産に認定されています。
150年以上の歴史がある同ホテルは、過去にヘレン・ケラー、アルベルト・アインシュタイン、夏目漱石など、多くの著名人が宿泊しました。タイトル戦では昨夏の第6期大成建設杯清麗戦五番勝負第3局(福間香奈清麗-加藤桃子女流四段戦)の舞台となりました。
本シリーズでは当地で対局が開催された記念として、金谷ホテルのギフトショップとオンラインショップで将棋駒キーホルダー、ステッカー、コースター、扇子が販売されています。
【日光金谷ホテル】
https://www.kanayahotel.co.jp/nkh/
【金谷ホテル創業150周年記念】
https://www.kanayahotel.co.jp/150th/
【日光金谷ホテル歴史館】
https://nikko-kanaya-history.jp/
【ヒューリック杯 第96期 棋聖戦 日光金谷ホテル対局 記念グッズ|金谷ホテル オンラインショップ】
https://kanayahotel.stores.jp/
(玉響)
先手は三間飛車から中飛車に振り直したあと、5筋の歩を交換しました。図の局面は前例が3局で、そのうち2局は杉本六段が先手番を持って指しています。銀河戦本戦(対狩山幹生四段戦)と朝日杯一次予選(対増田康宏八段戦)という早指し棋戦でしたが、杉本六段が深く研究している形なのは間違いありません(肩書は対局当時)。
藤井棋聖も上記の実戦例は織り込み済みと思われますが、前例の△5四歩を踏襲せず、図で△4二角と応じました。
(玉響)
先手番を得た杉本六段は、十八番の三間飛車を採用しました。角道を止めるオーソドックスな振り飛車ですが、トーチカ囲いと組み合わせているのが工夫です。対する藤井棋聖は穴熊に組み上げました。現局面は手元のデータベース上に10局の前例があり、そのうち3局は杉本六段が先手番を持って経験しています。
(玉響)