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藤井棋聖は少考で△7三金とただの地点に金を打ちました。しかし、▲同竜には△5五角の王手竜取りを用意しています。▲8二竜と逃げられても自玉の詰めろにはなっておらず、金が先手玉の上部を押さえる駒として働きます。控室では「からい」との声が聞かれ、最短での勝ちを目指した一着との評判です。(武蔵)
△6五歩の銀取りに対して、▲同銀では△5五角が痛打です。山崎八段は▲6四桂の勝負手で攻めに転じます。攻め合いに活路を見いだせるでしょうか。(武蔵)
上図△8二銀は大駒の両取りで、厳しい一打となりました。検討では、後手が指しやすいと見られています。(佐々木大七段と藤本五段が登壇。会場は大きな拍手に包まれた)
(藤本五段は緊張もあったか、ゆっくりと声を発していた)(武蔵)
「永世」称号は各棋戦によって、獲得の条件が変わります。棋聖位は通算5期の獲得でその資格を得られます。過去には大山康晴十五世名人、中原誠十六世名人、米長邦雄永世棋聖、羽生善治九段、佐藤康光九段の5名のみです。永世称号獲得の最年少記録は、中原十六世名人の23歳11か月です。藤井棋聖が今シリーズを制して防衛を決めると、最年少記録の更新となります。本棋戦でタイトル挑戦、獲得、防衛の最年少記録を更新した藤井棋聖は、新たに記録を塗り替えるのでしょうか。 (武蔵)
上図△7七歩は、玉、金、銀、桂の焦点に放つ「焦点の歩」の手筋です。検討では「この歩の対応が難しいのではないか」との評判です。▲7七同玉は△7三飛が王手角取り。玉以外の対応は脱出口が塞がって、△2六角と逆サイドから攻められて都合が悪そうです。山崎八段は、この局面で残り時間が30分を切りました。時間も懸念材料といえそうです。(大盤解説会場には、澤田七段と佐々木海法女流初段が登壇した。どちらも山崎八段と同門)(佐々木女流初段は、本局を勉強する傍らで、観光も楽しんだという)(武蔵)
56分の長考のあと、△7五飛▲6八玉△4四角▲6六銀△2五飛▲同飛△同桂と進みました。
山崎八段は小刻みに時間を使うのに対し、藤井棋聖は△4四角に27分を費やしたあと、ノータイムで飛車交換を選びました。自陣の隙を意に介さない順は、局面に自信を持っているからなのかもしれません。久保九段は△2五同桂に▲4八金を予想しました。「49手目▲8三角は、▲4八金△2八飛に▲3八角成を用意した一着だと思います」と解説します。(武蔵)
(くじを引くのは宮嶋四段)(続けて榊女流2級も)(和やかな雰囲気で、解説会は進む)(一方、のぶながホールは村田智穂女流二段が聞き手を務め)(松尾八段が解説していた)(武蔵)