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第80期棋聖戦五番勝負第3局

2009年6月27日 (土)

ホテルフォレスタの皆さんと

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(検分後に行われた記念撮影。第4局は静岡県伊東市「わかつき別邸」にて)

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打ち上げ風景

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阿久津七段の総評(3)

9420090627_2 △8四香が敗着になりましたね。本譜は▲9三桂から上部を完全に押さえられてしまって、勝負どころを失いました。
代えて△8二香と下から打っておけば、同じように▲9三桂なら△9一飛で、▲8三銀成と成れません。また▲7二角のような手には、△9一飛▲9四歩のときに△3五歩と突く手があります。これなら飛車を取られていないので、本譜に比べると苦しいながらも勝負形でした。(阿久津七段談)

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阿久津七段の総評(2)

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この▲7五歩が受け師と言われる木村さんらしい、積極的な手でした。
ここを▲8六金ですと△4五歩▲同桂△1七角成と進み、次に△1六馬と引く手が香取りと△4九馬の両狙いで味良し。
▲7五歩は△4五歩~△1七角成に▲7四歩を用意するとともに、上部を手厚くする狙いがあります。自玉の近くで怖いところを「やってこい」というのが木村さんの持ち味なので、らしさが出た一手と言えます。(阿久津七段談)

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阿久津七段の総評(1)

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ここは△1三歩のほうが自然なのですが、▲1七飛と浮かれたときに後手が形を崩さずに待つ手が難しいとのことで、△1二歩でした。
具体的には△1三歩以下、▲1七飛△8一飛▲5五歩△同歩▲3五歩のような感じです。後手は8一飛型なので、銀を入手したあとに▲7二銀が厳しくなります。
羽生さんは△1二歩に▲1七飛なら、そこで△1三歩とパスするつもりだったそうです。形を乱さないためとはいえ、ちょっと考えづらい手ですね。
実戦は△1二歩を見ての▲5八飛が積極的な手でした。(阿久津七段談)

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解説場での感想

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「今日はお越しいただいてありがとうございます。序盤に羽生さんが△1二歩と打ったところで、少しポイントを挙げたのかなと思いました。終盤は色々とよれたんですかねぇ?いろんな弾が飛んできたので…ええ、苦労しました。最後▲3五桂と詰めろを掛けたところで、勝ちになったのかなと。また次も悔いの残らないように指したいです。是非、棋聖戦をご注目いただきたいと思います。」(木村八段)

「本当にたくさんの方々に来ていただいて、ありがとうございました。そうですね、△1二歩と下に打ってしまったのが後々まで祟りました。結局△1三歩と突かなければいけなくなったので…。あの一手の遅れが、ずっと響いてしまったような気がします。
今日は残念だったですけれども、また日を改めて頑張ります。」(羽生棋聖)

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大盤解説場へ

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(簡単なインタビューのあと、大盤解説会場に移動する)

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(両対局者が解説場に入ると、割れんばかりの拍手が起こった)

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終局直後(1)

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木村が勝って棋聖位に王手

15520090627 棋聖戦第3局は、155手まで木村八段の勝ちとなりました。
消費時間は木村3時間48分、羽生3時間57分。シリーズ2勝1敗とした木村八段は、初タイトルまであと1勝に迫りました。

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木村ワールド炸裂

11920090627 「▲8七歩が自然でしたが、飛車ですか。木村さんらしいというか、無人の荒野をゆくというか…羽生さんにダメージを与えたいのでしょうね」(島九段)

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