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第95期棋聖戦五番勝負第2局

2024年6月17日 (月)

感想戦

Dsc_8616(汗を拭う藤井棋聖)

Dsc_8680(敗戦を振り返る山崎八段)

Dsc_8712(感想戦の様子)

Dsc_8741(盤上を見つめる藤井棋聖)

Dsc_8721(感想戦で水面下の読み筋をぶつける山崎八段)

Dsc_8747(盤側の報道陣に説明する山崎八段)

本局の中継は以上です。
第3局もお楽しみに!

(琵琶)

両対局者が大盤解説会場に

Dsc_8472(大盤解説会場で登壇する両対局者と立会人の中村修九段)

Dsc_8495(感想を述べる藤井棋聖)

Dsc_8549(山崎八段は笑みが漏れるシーンも)

Dsc_8596(来場した多くのファンに向けて次局の抱負を語る藤井棋聖)

(琵琶)

終局直後の対局室

Dsc_8430(勝った藤井聡太棋聖)

【勝った藤井聡太棋聖】
――本局を振り返ってください。立ち上がりはいかがでしたか?
藤井 かなり早い段階で予想していない展開になって。一手一手難しかったです。

――午前中は駒組みが進んでいましたが、山崎八段が△4五桂(38手目)と跳ねました。そのあたりはいかがですか?
藤井 ▲3七桂(21手目)と跳ねたのがタイミング的に早くて。本譜のように進むと先手番としてはあまり主張が作れていないのかなという気がしていました。△4五桂とぶつけられて後手陣が手厚くなってくると自信がない気がしたので、こちらが動いていけるかどうかといった感じになったのかなと思いました。

――山崎八段の△5三桂(44手目)に対して、藤井棋聖は▲3五歩(45手目)と突きました。控室では機敏な一手ではないかと見られていました。
藤井 押さえ込まれてしまうと自信がないので、こちらの玉の堅さを主張できるうちに仕掛けていきたいと考えていました。

――その後はいかがでしたか。
藤井 実戦的にやり過ぎている感じもしたのですが、玉の堅さを生かして攻めをつなげられればというふうに考えていました。▲5五桂(65手目)で攻め合いになったのですが、いきなり激しくなったので、どう見るべきか難しいのかなと思っていました。

――激しくなっていけると判断されたのはどのあたりですか。
藤井 わかっていなかったのですが、▲6四角成(83手目)~▲5三銀(85手目)と押さえていって、後手の攻めが止まっていそうな形になったかなと思っていました。

――一局を総合的に振り返って。
藤井 序盤は少し課題が残るわかれだったのかなと思いますが、中盤以降はなんとか攻めをつなげていくことができました。

――開幕連勝で永世棋聖の有資格となる5連覇まであと1勝としました。
藤井 シリーズ中はあまり意識せずにと思っていますし、第3局は後手番になるので、よりしっかり準備しなくてはいけないのかなと思っています。2週間弱開くので、しっかりと状態を整えて臨みたいと思います。

Dsc_8444(敗れた山崎隆之八段)

【敗れた山崎隆之八段】
――本局を振り返ってください。立ち上がりはいかがでしたか。
山崎 後手番ということで前日までずっと悩んでいたのですが。向かい飛車ではないのですが、似た形を指したことがあって、それを工夫したらどうなるのかなと思って何局か練習して。なにが通用するかわからなかったので採用してみました。後手番なので序盤戦はじっとしておく想定だったのですが、昔は桂を跳ねたような気がして。思い出して桂を跳ねたのですが、関連性が……。玉を守る手を指しておけばよかったのですが、組み合わせが予定と違って。千日手狙いになってしまうので行きたくなってしまったのですが、玉が薄いまま攻めてしまったので、藤井棋聖にとがめられたかなと。攻めていく気なら△6二金や△8四歩などがもっと価値の高い手になるので、いい勝負になったかもしれませんが。そのあとまとめ方が難しくて、対局中にこう指しておけばまだ苦しいながらもという順がありましたし、後悔をしながら指していました。なんとか耐えようと思っていたのですが、▲3五歩(45手目)と突かれて。桂を跳ねて攻めたのですが、受け身になってしまって。もっといい耐え方があったかなと。序盤戦がすごくもったいなかったかなと思います。

――▲3五歩のあたりはいかがですか。
山崎 私の力不足で、先攻されてからは苦しいと思っていました。どれがいちばんチャンスがあるかなと思いながら指していたのですが。長引かせるだけではチャンスはないのかなと思って切り合いにいったのですが、1手ずっと足りないなという感じで指していました。

――本局に敗れて連敗になってしまいました。
山崎 模様を取ってはいるのですが、まとめきれないのは自分の実力でもあるし、しっかりとがめられています。藤井棋聖の強さを感じるところでもありますね。序盤、中盤の精度をもっと上げていかないと、チャンスのある局面をなかなか作り出せないなと感じています。

――第3局は先手番になります。
山崎 追い詰められてはいますが、先手番ということでよりしっかりと準備をして、やってみたい作戦を考えます。その中で自分自身がまだまとめきれていないので、3局目はまとめきってよりいい将棋にしたいと思います。

Dsc_8439(終局直後の対局室)

(琵琶)

藤井棋聖が2勝目

Kisei202406170101111図の局面で山崎八段が投了しました。終局時刻は18時39分。消費時間は▲藤井3時間36分、△山崎3時間59分。シリーズ成績は藤井棋聖の2勝0敗になり、5連覇と永世棋聖獲得に向けてあと1勝としました。第3局は7月1日(月)愛知県名古屋市中区「亀岳林 万松寺」で行われます。

(紋蛇)

決めどころ

20240617j山崎八段は残り6分まで考えて△5八飛(図)と打ちました。対して藤井棋聖はどう決めるのでしょうか。梶浦七段は「私なら▲6三歩成△同銀▲同と△同玉に▲6四銀と打ちたいです。以下△5二玉には▲6三角~▲4五角成とするか、単に▲4四桂もありますか。こういったところでの決め方は大事ですよね」と語っています。

(琵琶)

最終盤戦に

20240617i17時30分、図の局面で山崎八段が手を止めています。△5四歩に▲6四歩は、△5五歩▲6三歩成△同玉で、中村修九段は「後手玉を逃がしているような気もしますが……。うまい手があるのでしょうか」と話しています。後手は桂を持っているため、△6六桂の反撃が見込めます。ただ、山崎八段は残り10分を切っているため、残り59分の藤井棋聖との差がどう出るのでしょうか。いよいよ最終盤戦に突入します。

(琵琶)

踏み込む

20240617g

図は藤井棋聖が▲5六金と角取りに上がったところです。△7七角成▲同桂△4七銀の両取りを誘っているため、踏み込んだ一着といえそうです。以下▲6五桂が両取り逃げるべからずの一手で、△6五同桂▲同金△6四歩(変化図)と進むかもしれません。以下▲3七飛には△3六銀成でどうでしょうか。先手がよさそうですが、糸谷哲郎八段は「後手に駒が入りますし、山崎さんの背筋が伸びているように見えます」と話しています。

20240617h

Dsc_8162(金を上がって踏み込んだ藤井棋聖)

(琵琶)

高志の宿 高島屋

高志の宿 高島屋の様子です。

Dsc_8338(高島屋の外観)

Dsc_8346(国登録有形文化財に指定されている)

Dsc_8210(風情のあるロビー)

Dsc_8212(囲炉裏)

Dsc_8237(数々の名棋士を見守ってきた)

Dsc_8217(喫茶コーナー)

Dsc_8226(フロントには過去の棋聖戦の写真が飾ってある)

Dsc_8234(フロント脇の売店)

(琵琶)

先手が優勢に

20240617f16時を迎えました。局面は△6五歩に先手が▲7七銀と引いたところです。△4六歩には▲3五飛とさばいて、控室では先手よしと見られています。以下△3四歩には▲4四歩が絶好の切り返しで、△3五歩は▲4三歩成△同金▲3二角が痛打になります。先手は戦いながら玉を固めることができたのが大きいようです。△4六歩が利きそうにない山崎八段はどんな指し回しを見せるのでしょうか。
Dsc_8088001(昼食休憩再開後の山崎八段。眉間にしわを寄せる)

(琵琶)

現地大盤解説会

現地大盤解説会の様子です。

Dsc_8304(大盤解説会の様子)

Dsc_8285(副立会人の梶浦宏孝七段)

Dsc_8297(聞き手の山口恵梨子女流三段)

Dsc_8330(多くのファンが解説を見守る)

(琵琶)

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