ベトナム観光 ホイアン旧市街3
自由行動の後、対局者は在ダナン日本国総領事館を訪れ、矢ヶ部総領事らと懇談しました。その後、夜にダナン国際空港から出国し、7日の朝に成田国際空港に着きました。以上でベトナム対局の記事追加を終わります。ありがとうございました。
【矢ヶ部総領事の日本将棋連盟一行との懇談|在ダナン日本国総領事館】
https://www.danang.vn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00283.html
自由行動の後、対局者は在ダナン日本国総領事館を訪れ、矢ヶ部総領事らと懇談しました。その後、夜にダナン国際空港から出国し、7日の朝に成田国際空港に着きました。以上でベトナム対局の記事追加を終わります。ありがとうございました。
【矢ヶ部総領事の日本将棋連盟一行との懇談|在ダナン日本国総領事館】
https://www.danang.vn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00283.html
ホイアンの名店「MORNING GLORY」で昼食。おいしい料理ばかりで好評でした。対局者は昼食後にインタビューを受けたあと、しばらく自由行動に。旧市街の散策を楽しんだようです。
(中央に今回のメニュー表があった)
Hoi An Crispy Pancake
White Rose Dumplings
Chicken Salad
Three Best Friends Spring Rolls
Fried Wonton & Crab Meat
BBQ Pork & Fresh Rice Paper
Cao Lau Noodle
Mixed Fresh Fruits
(店内でインタビュー。まずは藤井棋聖)
――一夜明けて、ダナンからホイアンに移動してきた。印象に残った出来事は。
藤井 こちらのホイアンは16世紀から17世紀にかけて貿易港として栄えた街ということで、建物も当時のものが多く残っているということで、雰囲気をすごく感じることができましたし、鮮やかな街並みで歩いていてとても楽しかったです。
――ベトナム料理を味わっていただいた。
藤井 おいしかったです。ちょっと食べすぎてしまいました(笑)。
――お寺ではお参りもした。何かお願いをしたか。
藤井 参拝するとは思っていなかったので、ちょっと浮かばなかったんですけど……(笑)。お寺ということで漢字も多くあって、中国と東アジアの影響も強いのかなと感じました。
――五行山にも登った。
藤井 海が一望できて眺めがよかったですし、洞窟の中に仏像が安置されていて、日本にない独特の雰囲気を感じることができたかなと思います。シャンチーを指している像もありました。
――暑さはどうか。
藤井 今までと比べると過ごしやすい感じで、最初に来た初日が一番暑かったかなと感じたのですが、徐々に慣れてきたところもあるのかなと思います。
――もうすぐ帰国になる。
藤井 少し名残惜しい感じもあるんですが、これからホイアンの街を散策することもありますし、お土産を何を買うかまだ決めていないので、そのあたりを考えながら過ごそうと思っています。まだ買うかどうかも決めていないので、家族に何かいいものがあればと思っています。
――ホイアンの食べ物で気に入ったものは。
藤井 えっと、名前がわからないんですが、最初から2番目に出てきた巻物すね。それがすごくおいしかったです。
――また来てみたいという思いは。
藤井 まだこちらにいるので(笑)。見どころもたくさんあると思うので、またゆっくり来られたらと思います。
――海外で将棋を指されて、普及への思いは。
藤井 なかなか海外では日本の将棋を知っていただけていない現状ですけど、こういったことを機に少しでも多くの方に興味を持ってもらえたらうれしいですし、そのためにどうすればいいかを考えていけたらと思います。
(続いて佐々木七段)
――ダナンからホイアンに来た。印象に残ったところは。
佐々木 成長著しいベトナムで高層ビルやホテルとか立派なものがある中で、海のほうは木造の昔ながらの舟があって、自然豊かな部分が同じ視界に入るのは新鮮で、今の日本にはない景色かなと思いました。
――お寺にお参りした。
佐々木 無病息災で健康でいられたらいいな、と思いました。
――大きな仏像もあった。
佐々木 とても迫力があって、ベトナムは皆さん夏休みということで観光客の方もとても多かったですし、地元の方にも愛されている場所だなと思いました。
――五行山にはシャンチーを指している像もあった。
佐々木 意表というか驚いたというのが素直な感覚なんですけど、シャンチーという将棋に似たボードゲームが伝達していると実感した場所でもあります。
――高いところの風景は。
佐々木 ちょっと曇りだったのは残念ですけど、本当に見晴らしがよくて、高いところからみると、家のつくりや屋根の形も見ることができて、ベトナムの風土が見られてよかったと思います。
――ホイアンの街並みを見た印象は。
佐々木 道中で鈴木先生にホイアンの夜の街並みの写真を見せていただいて、夜はまたガラッと変わりますし、今回うかがったときには活気のある場所だなと思いました。
――昼食のベトナム料理はどうだったか。
佐々木 どれもおいしくて、ヘルシーですけど、ソースとかで自分好みにアレンジもできますので、常に食事は楽しみにしています。ホテルでいただいたコムガーが印象には残っていますけど、今日いただいた中だと、タコスのような皮でくるんだ牛肉の料理がおいしかったです。
――暑さはどうか。
佐々木 けっこう日が当たってないとはいえ暑かったですね。湿度も高いので汗がじっとりした感じで、あまり慣れない暑さというか、日本よりも強烈な感じがしました。
――山では階段を登るかとガイドに聞かれて「はい」と答えていた。
佐々木 日本国内でも天童の仕事帰りに山寺に行くこともあったので、100段くらいだったら大丈夫かなと気楽に考えていました。
(牛蒡)
(初戦を制した藤井聡太棋聖)
――序盤について。
藤井 前例のある形なので少し速めに進めていたところはありました。
――どのあたりまで研究していたか。
藤井 ▲4五歩(59手目)のところで手が広いかなと思っていました。
――▲6二金(67手目)は1時間8分の長考で指した。
藤井 △4四桂(66手目)に▲3六銀△同桂▲同金△3三桂で飛車を取れる形なんですけど、上部が抜けてしまって(後手玉が)捕まらないかなと思ったので。本譜は予定変更でした。
――▲5二と(85手目)から▲6七銀(89手目)のあたりの意図について。
藤井 △4五角(84手目)の局面で考えていて、▲3六歩△6七金に玉をかわすというのが、もちろん第一感だったのですが、その先の変化がどうなっているのか分からなかったので。本譜は何というか、粘りにいっているような手順なので成算がないまま指していました。
――どこで成算を持ったか。
藤井 ▲8二飛(99手目)のあたりで駒得が見込める形で、指しやすくなったと思いました。
――本局全体について。
藤井 お互いの玉が極めて不安定な形で戦いが続いて、距離感を測るのが難しい将棋だったかなと思います。
――第2局に向けて。
藤井 第2局以降は先後が決まっての対局になるので、しっかり準備をして、いい状態で臨めればと思います。
――ベトナム、ダナンでの対局について。
藤井 自分にとって初めての海外対局で、こちらに来る前はどんな感じなのかなと思っていたのですが、実際に来てみると、素晴らしい環境を用意していただいていて、気持ちよく対局できたかなと感じています。
(佐々木大地七段のタイトル戦は黒星スタートになった)
――序盤の研究について。
佐々木 そんなに深い研究ではなくて、お互い手が広いという認識でした。手探りで進めていました。
――△4四桂(66手目)は長考して指した。
佐々木 飛車が狭い形で、玉も不安定で忙しいので、バランスをどう取ればいいか難しかったです。実際に指してみると嫌みが多く、急所が見えなかったです。
――時間配分について。
佐々木 互角を保っていくのが難しくて、時間を多めに使ってしまったというのはあります。終盤で一瞬、難しいかなと思う局面もあったんですけど、そこですぐに悪手を指した気がします。そのあたりを含めて課題が多いと思います。
――本局全体について。
佐々木 大局観だったり形勢判断の部分だったり、局面の急所が見えていなかったと思うので、ちょっと力不足を感じる内容でした。
――初めてのタイトル戦、その第1局だった。
佐々木 和服を着て、新鮮な気持ちで戦えたと思います。ただ、慎重になりすぎる部分も多かったかなというところで大舞台の難しさを感じました。
――第2局に向けて。
佐々木 厳しいスタートになってしまいましたが、番勝負ということで、気持ちを切り替えて万全の準備をして戦えるようにしたいと思います。
――ベトナム、ダナンでの対局について。
佐々木 近年は海外対局がなかったので、このタイミングで対局できてうれしいですし、充実したスタッフの方々の対応だったり食事だったり、(おかげで)集中して対局できたと思います。