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五番勝負第3局は藤井棋聖が勝ちました。終局時刻は18時30分。消費時間は▲杉本六段3時間59分、△藤井棋聖3時間47分。藤井棋聖が3勝0敗でシリーズを制し、棋聖防衛を決めるとともに6連覇を達成。通算タイトル獲得数を30期に伸ばしました。
(文)
1図から▲5七金△3六歩▲5六金△3五桂(2図)と進み、後手が勝勢になったといわれています。▲5七金が銀を入手しにいく狙いとはいえ、危険な手だったようです。藤井棋聖の△3六歩~△3五桂がスピード感のある反撃になりました。
2図で▲2二銀が▲2一銀不成△1三玉▲2五桂までの詰めろになりますが、▲2二銀には△2七銀▲1七玉に△3三桂が好手で後手玉が寄らなくなるそうです。
(琵琶)
▲5五桂に藤井棋聖が△5六銀と銀を取って加速しました。以下▲4三桂成△同金▲4一銀△7二飛▲3二金(1図)と進みました。検討では△3二同飛▲同銀成△同玉▲5二飛△4二金打▲5六飛成△5四銀▲4五歩△同歩▲2四角△同歩▲5五歩に△6五角(参考図)が痛打で後手が有望と見られていました。
ところが、藤井棋聖は1図で△1二玉(2図)と寄ったのです。先手の攻めが切れているとの判断だと思いますが、▲1五歩や▲4五歩があって怖いところです。際どい攻防といえるでしょう。
(控室の検討風景。左から飯島八段、石井七段、木村九段、ヒューリック株式会社の西浦会長)
(観戦に訪れた野原未蘭女流二段も検討に加わる)
先手の打開策が悩まれていましたが、藤井棋聖から△5六歩(図)と打って出たのです。▲5六同銀に△6五銀左と攻める組み立てだと思いますが、鈴木大介九段は「手にならないのでは」と話しています。後手としても銀交換をすると▲5二歩△同飛▲4一銀の割り打ちがあり、怖いところです。杉本六段は▲5六同銀と取り、以下△6五銀左▲同銀直△同銀▲5二歩△同飛▲5五桂と進み、もう後戻りはできなくなりました。
(意表の打開策を披露した藤井棋聖)
桂交換にはなったものの、じりじりした戦いで膠着状態が続いています。「駒が前に出るような将棋を心掛けたい」と語っていた杉本六段ですが、打開に苦労している印象を受けます。逆にいえば藤井棋聖が相手の手を封じる指し回しを見せていることになります。果たしてどこから戦いが起こるのでしょうか。
(打開を試みたい杉本六段)
長い駒組みが続いていましたが、藤井棋聖が△6五桂(1図)と跳ねたのです。積極的な手に見えましたが、▲7九飛△5二飛(2図)と進み、控室は驚きの声が上がりました。なぜなら2図から▲5九飛△7二飛▲7九飛△5二飛と進むと千日手模様になるからです。後手の△5二飛は次に△5六歩と突いて▲同銀に△5五銀直のような仕掛けの筋が目につきます。▲5九飛はその筋を受けた意味ですが、前述した千日手の筋がちらつきます。2図で杉本六段は▲7七桂と跳ねました。桂をぶつけて打開を図りました。
(果敢に食らいつく杉本六段)
15時、午後のおやつは杉本六段がカラフルフルーツタワー、苺のショートケーキ、ジンジャーエール、アイスレモンティー、カツサンド(軽食)、藤井棋聖がオレンジジュース、ブルーベリージュースを注文しました。
(杉本六段が注文したおやつと軽食)
(カラフルフルーツタワー)
(苺のショートケーキ)
(軽食のカツサンド)
(藤井棋聖が注文したオレンジジュース、ブルーベリージュース)