2019年8月 5日 (月)

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図は16時30分頃の局面。直前の△6四歩に対し、山口女流二段が▲7四歩と突いたところです。岩根女流三段は9二角を中心に攻めを組み立てており、先手は必死の防戦となっています。勝負の行方は依然として見えてきませんが、局面としては後手がよくなっているようです。

Photo_34(現局面は岩根女流三段が有利だ)

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苦しくなったと見られていた岩根女流三段ですが、図の△6四銀打から再度攻めていきます。以下▲6六角△6五銀▲同角△6四銀▲2九角△5五銀▲8四銀と進行しました。

20190805i角を逃げずに竜の利きを止め、▲8三角成を狙っていますが、相手玉を直接攻めるにはどちらも戦力が不足気味でしょうか。まだまだ長い戦いが予想されます。

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図の局面では代えて△3五歩が有力と見られましたが、岩根女流三段は△7三歩と打って銀を追い払います。そして▲6五銀に△8七角と打ち込み、▲同銀△同飛成と竜を作りました(下図)。

20190805fしかし後手は角銀交換の駒損に加えて歩切れなのが苦しいところ。中継室の先崎九段は▲7七角や▲7八金と受ける手を指摘し、先手ががよくなったのではと見解を示しています。

Photo_33 (先攻されて苦しく思えた山口女流二段だが、盛り返してきた)

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岩根女流三段が動きました。この△8四飛に対し、▲6五銀ならば△8七歩~△8八角と打ち込んで後手が優勢です。そこで山口女流二段は▲7五歩と打って踏ん張ります(下図)。これならいざというときに▲8五歩と打って押さえる手があるかもしれません。

20190805e今度は岩根女流三段がどうするか。歩損なので、厳しく攻め続けたいところです。

Photo_32(岩根女流三段は後手が攻める展開に持ち込んだ)

20190805c13時30分頃、先崎学九段が中継室に来訪しました。図の局面を見ると、「7七角が消えたのは(先手にとって)痛そうだね」とコメント。先手は角との協力で▲4五歩と突いて攻めるための駒組みでしたが、それがなくなったのは大きな損とのことです。若干ですが、岩根女流三段がリードしたと見られています。

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Photo_31(しばしの談笑後、本日行われている対局に目を通し、歯切れよく解説を加えていく)

12時40分になり、対局が再開されました。

Photo_13(両者とも12時35分には戻っていた)

Photo_18 (手番の山口女流二段。再開後、さらに5分経過してからの着手だった)

Photo_16(岩根女流三段)

Photo_17(午後の戦いが始まった)

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12時、この局面で山口が24分使って昼食休憩に入った。消費時間は▲山口56分、△岩根1時間3分。昼食の注文は山口が冷やしたぬきそば(ほそ島や)、岩根の注文はなかった。対局は12時40分に再開される。

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開始から約1時間で、図の局面まで進みました。岩根女流三段は振り飛車党の印象が強いですが、本局のような矢倉も過去に用いています。対する山口女流二段は左美濃に構え、右桂を活用して積極的な攻めの陣形です。

Photo_7 (岩根女流三段は矢倉に組み、先手の攻めを迎え撃つ姿勢)Photo_8(山口女流二段は後手陣をどう切り崩すか)