図の▲2五竜が詰めろ。竜が参加してきて、先手の攻めが止まらなくなってきました。
終盤戦に入る
局面はそろそろ終盤戦に突入。後手玉に王手がかかっています。先手の上田女流四段が攻めきるか、後手の野原アマが持ちこたえられるかの状況です。
先手はあと1枚でも持ち駒に歩を持っていたら、△3三同桂に▲同桂成△同銀▲4五桂△4四銀▲3三歩が一例で攻めが決まっていそうですが、現実は歩切れ。簡単ではないでしょう。
※この記事の写真の撮影には、PENTAX K-3を使用しました。
14時頃の局面
5筋で戦いが始まる
対局再開から2手進んだ局面。後手が攻め始めました。▲5五同銀△同飛▲5六歩なら収まりますが、そこで△5一飛や△7五飛などして、後手が大駒の利きでまさるでしょう。
駒の勢いでは後手に分がありそうです。その分、玉形が薄いため、先手の反撃には注意が必要な展開でもあります。
対局再開
12時40分、対局が再開されました。
(金を持つ上田女流四段。対局再開後の一着は▲4七金だった)
(野原アマはすぐには指さず)
(12時37分頃、上田女流四段が戻ってきたところ。野原アマはその2分ほど前に着座)
※この記事の写真の撮影には、PENTAX K-3を使用しました。
昼食休憩
戦型は三間飛車対鳥刺し
対局開始
6月23日は上田-野原アマ戦
第9期リコー杯女流王座戦本戦(主催・株式会社リコー、特別協力・日本経済新聞社)は二次予選が進行中。6月23日(日)は上田初美女流四段-野原未蘭アマ戦が行われます。
開始時刻は10時、持ち時間は各3時間(チェスクロック方式)。切れたら1手60秒の秒読み。本局に勝つと、本選進出となります。
中継は独楽が担当いたします。
よろしくお願いいたします。
【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/kifu/9/joryu_ouza201906230101.html
勝利者インタビュー
――昨年と比べて今年の調子はいかがでしょうか。
中井 昨年はいろいろと大変なことがありました。体調面では(手術をした)腰よりも足がきついですね。今期は調子が戻ったというか、少しずつ将棋らしくなってきた気がします。
――和田女流初段のことは昔からご存知かと思います。戦ってみていかがでしたか。
中井 和田女流初段が小学生のときから知っていますが、当時は振り飛車党でしたし、棋風もいまとはかなり違います。強い女流棋士に勝つようになり、力をつけたんだなと思っていました。本局も途中はこちらが苦しかったです。
――本局のポイントはどのあたりでしょうか。
中井 こちらに予定変更があり、失敗した感じはありました。1四に歩が残り、端を破れる形になったあたりは盛り返した気がします。でも▲1三歩成はもう少し早く決行すべきだったかもしれません。▲3四角を打ったところはよくなったと思いました。
――本戦入りを果たしました。意気込みをお願いします。
中井 挑戦者になるのがいちばんですけど、最近の自分の将棋を振り返ると、うーん……。でも少しでも挑戦に近づきたいですね。いい将棋が指せたなと、自分で思えるように頑張ります。