2025年11月19日 (水)

感想戦終了後、山形新聞社による囲み取材が行われました。

Dsc_0527(インタビューに応える福間女流王座)


以上で第15期女流王座戦五番勝負第3局の中継を終了します。ご観戦ありがとうございました。
第15期は福間女流王座の防衛で閉幕しました。来期の女流王座戦もどうぞよろしくお願いいたします。

Dsc_0480(終局直後の対局室の様子)

Dsc_0481(福間女流王座)

▼勝った福間女流王座の談話
――一局を振り返って。
「昼食休憩明けのところは難しかったかなと思っていた」

――ペースをつかんんだのは。
「桂香拾って▲2六香(57手目)と打ったあたりで、駒得で指しやすいと思いました」

――これで3連勝で防衛となった。五番勝負を振り返って。
「序盤から一手一手難しい将棋で定跡形はなかった。どれも自力で考えていて、勝敗に関係なく充実感があったかなと思います」

――これで5連覇となりました。年明けから編入試験が控えるなかで素晴らしい結果だったと思う。改めて5連覇防衛について。
「来期また五番勝負を戦えるのがすごく嬉しいことなので、これからも一局一局を大事に指していけたらと思います」

Dsc_0482(西山女流二冠)

▼敗れた西山女流二冠の談話
――一局を振り返って。
「細かいところの変化で分からない順になって、けっこう思わしくない展開になってしまった」


――居飛車は事前の作戦か。
「そうですね。やってみたいと思っていました。こっちの指し回しがちょっと消極的だったと思います」


――五番勝負全体を振り返って。
「力戦調の将棋がシリーズ全体で多かったです。形勢判断が悪かったので、問題のある将棋が多かったかなと思います」

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第3局は福間女流王座が西山女流二冠に勝ちました。終局時刻は16時48分。消費時間は▲福間女流王座2時間32分、△西山女流二冠2時間44分。五番勝負は福間女流王座が3勝0敗で防衛。5連覇を達成して女流王座獲得を9期に伸ばし、通算タイトル獲得は67期になりました。

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飛車角交換から終盤戦に入りました。図で▲7三馬と銀を取ると△2七飛成▲同玉△4九竜の強襲が気になります。実戦は▲2六香が好手でした。△9五飛と逃がしてから▲7三馬と取れば、自玉周りは安全なまま駒得が拡大します。先手優勢がはっきりしました。

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2025111945 中盤戦が続いています。図は15時10分頃の局面です。駒の損得はありませんが飛車取りが残っているぶん、後手のほうが忙しいです。△7六歩の攻め合いは▲7四角成△7七歩成▲6三馬△7八と▲7一飛で、後手が2枚換えの駒得でも先手の攻めのほうが速いです。実戦は△7五飛とかわしました。西山女流二冠は辛抱の時間が続きます。

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対局場の「天童ホテル」は1911年に小関館として創業された老舗ホテルで、1980年に天童ホテルに商号を変更しました。食事は山形の旬の食材をふんだんに盛り込んだ日本料理をはじめ、本格西洋料理、本場中国料理も楽しめます。また、温泉は大浴場と滝見露天風呂の2つあり、日帰り温泉としても利用できます。
女流王座戦が行われるのは、第13期女流王座戦五番勝負第3局(2023年)以来となります。福間女流王座と加藤桃子女流四段が対局し、加藤女流四段が勝ちました。西山女流二冠は初めての対局場となります。

【天童ホテル】
https://www.tendohotel.co.jp/

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Dsc_0405(さまざまな将棋の駒が展示されていた)

14時30分になり、午後のおやつが出されました。福間女流王座は「季節のフルーツ盛り合わせ」「アイスミルクティー」「季節の県産フルーツジュース(桃)」。西山女流二冠は「パフェ・ラ・フランス」「アイスコーヒー」「季節の県産フルーツジュース(ラ・フランス)」を注文しています。

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