【開催の挨拶】
株式会社リコー 古島正 執行役員。
「こんばんは。お忙しい中、リコー杯女流王座戦の前夜祭に足を運んでいただきまして本当にありがとうございます。早いものでこの棋戦も第5回を数えるわけですけれども、今回初めて仙台におじゃましました。高い席からではございますけれども、今回の開催にご尽力いただきました関係各位の皆さまに厚く御礼申し上げます。今回は加藤桃子女流王座と伊藤沙恵女流二段という非常にフレッシュな戦いになりました。小耳に挟んだのですが、お二人は小さい頃から非常に仲良しで、小学校のときにリコー将棋部の合宿で出会われたということで、非常にご縁を感じます。そのお二人がこうして強く、しなやかに、そして美しくなられて、棋界最高峰の女流王座戦で戦うということで、ドラマを感じます。お二人には精一杯頑張っていただきたいと思います。リコーは女流王座戦を通して、地域の振興と発展、女流棋界の発展、女性の社会進出をお手伝いできることを喜びに感じております。リコーの製品とともに、こちらの取り組みのほうもご支援いただければと思います。最後になりましたが、リコー杯女流王座戦にご尽力いただいております日本将棋連盟さま、特別協力をいただいている日本経済新聞社さま、後援いただいている仙台市、河北新報社さま、またすべての関係者の皆さまに深く御礼を申し上げて、私のあいさつに代えさせていただきます」
【主催者挨拶】
公益社団法人日本将棋連盟 常務理事 島朗九段。
「皆さまこんばんは。ただいまご紹介いただきました日本将棋連盟の島です。本日はこのような素晴らしい前夜祭を開催していただきまして誠にありがとうございます。若い対局者2人も気持ちが盛り上がって、明日いい対局ができると思います。リコーさまのお力添えによって、女流王座戦は若いスターを生み出してきました。女流棋界はこの10年、20年で、レベルの高い、皆さまに輝きを見せてくれるような女流棋士が増えて、今回、加藤さんと伊藤さんが代表であります。特別協力いただいております日本経済新聞社さま、後援いただいている仙台市、河北新報社さま、今回仙台で対局させていただくこと、本当にありがたく思っております。昨年の郡山での防衛戦のときにも話したのですが、リコーさまは将棋文化にお力添えをいただいているだけでなく、ブラックラムズというラグビーの強力なチームを擁されていて、私もつい2か月前にブラックラムズさんの試合を観に行きました。加藤さんと伊藤さんは、セットプレーでは加藤女流王座に一日の長があると思うのですが、ハイパントとかラインアウトとか、そうしたプレーは伊藤さんが強いと思います。私は7年前から仙台に移っていまして、仕事柄全国を回りましたが、仙台が一番住みやすい街だなと思っています。ぜひお二人には、素晴らしいところで対局できることを感謝して戦ってほしいと思います。明日は大盤解説会にも足をお運びいただきまして、楽しんでいただければと思います」
【開催地挨拶】
奥山恵美子 仙台市長。
「震災の年に始まったこのリコー杯女流王座戦が、震災5年目、秋もたけなわの杜の都仙台で開催されることは、ご尽力してくださった将棋界の皆さま、たくさんの市民にとっても、本当にうれしいことだと思っております。今日は素晴らしい前夜祭に私もお招きにあずかりまして、本当にありがとうございます。主催者の方からもお話がありました通り、加藤女流王座、伊藤女流二段、お二人があまりに若々しく、ある意味では可愛らしくあどけないので、どこにその将棋力があるのかと思ってしまいますが、明日は本番で、その素晴らしいお力が盤上で展開されますことだと思います。仙台にも多くの将棋ファンがいますが、この素晴らしい棋戦が仙台で開かれることで、若い世代にも『私もやってみよう』『上を目指そう』と盛り上がってくるだろうと楽しみに思っているところです。関係の多くの皆さまに感謝しながら、明日を皆さまとともに盛り上がって迎えたいと思っています」
【乾杯】
日本経済新聞社 編集局 金丸泰輔 文化部長。
「日本経済新聞は、リコー杯女流王座戦創設時から特別協力をさせていただいております。このリコー杯女流王座戦は第5回ではありますが、女流棋戦でも確固たる地位を築いているものと思っています。日本経済新聞は王座戦を主催しておりますが、来週は五番勝負の第5局を迎えます。この第1局を横浜でやったのですが、そのときに加藤女流王座に来ていただきまして、私は食事の席で一緒になったのですが、『今回は沙恵ちゃんと指せるのが本当にうれしいんです』と目をきらきらさせておっしゃって、きっと特別な対局が明日から始まるのではないかと期待しております」