前夜祭の際に、里見女流三冠と研究会を行ったことのある2名の関西棋士から、その棋風・印象についてお聴きすることができました。
・村田顕弘五段
里見さんはやはり振り飛車党なので、先手番なら石田流、後手番だとゴキゲン中飛車が多いです。ただその中でも主流に乗った指し方ではなくて、独自の指し方がすごい多く、また自分なりの主張を持った将棋を指しているという印象があります。あらゆる変化に自分なりの見解を持っており、また納得するまで追求する「我の強い」ようなところもあると思います。
・畠山鎮七段
里見さんの棋力は確実に上がっています。棋風は、以前は完璧に整わないと攻めてこないというか、完璧主義的なところがありましたけれども、今は非常に思い切りがよくなりましたね。奨励会有段者になって強くなっていくということは、得意戦法だけではなく未知の戦法に、新たな将棋の一面に触れることはあると思います。私自身が研究会の時に言うのは「何をやってもいい、奇襲戦法でも何でもやれると思ったらやってこい」ということです。