2023年7月31日 (月)

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再開してすぐに大きな動きがありました。伊藤女流四段が5筋に戦力を集中させて決死の攻勢に出ましたが、西山女流三冠が冷静に対応。攻撃を支える角が▲3六歩(53手目)で捕まってしまいました。図から△2六角▲2七玉△4八角成▲同金寄と銀と刺し違えることはできますが、飛車の利きが通って銀当たりになるため収拾がつきません。伊藤女流四段の無理な動きを西山女流三冠がとがめました。

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12時、伊藤女流四段が約22分使って昼食休憩に入りました。消費時間は▲西山女流三冠26分、△伊藤女流四段1時間33分。昼食は西山女流三冠がサバの山椒焼き弁当(鳩やぐら)、伊藤女流四段は注文なし。対局は12時40分に再開されます。

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戦型は西山女流三冠が三間飛車、伊藤女流四段が居飛車で対抗形になりました。早めに角交換があって駒組みに入りましたが、一段落したところで▲8五桂(25手目)が大胆な桂跳ね。目を疑ってしまいますが、△8五同飛に▲8六歩から8筋を逆襲する狙いで部分的な手筋です。後手としては桂を取って駒得を主張するか、相手にしないで陣形整備を進めるか、2つの方針があってどちらも有力。前者は激しい戦いに、後者は穏やかな流れになります。

リコー杯第13期女流王座戦本戦から、西山朋佳女流三冠と伊藤沙恵女流四段の一戦を中継します。勝者はベスト4に進出。タイトル戦でも対戦のある好カードです。
対局は7月31日(月)、東京・将棋会館で10時開始。持ち時間は各3時間(チェスクロック使用)、使いきると1手60秒未満の秒読み。先後は振り駒で決定します。

【主催:リコー】
https://www.ricoh.co.jp/

【特別協力:日本経済新聞社】
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