カテゴリ「第35期竜王戦決勝トーナメント」の記事 
2022年7月 6日 (水)
伊藤匠五段が勝ち上がる
▲大橋-△伊藤匠戦は86手で伊藤五段の勝ちとなりました。終局時刻は21時14分。消費時間は▲大橋4時間52分、△伊藤4時間13分。
第8図から▲5五歩 △6三銀 ▲6五銀 △3六桂 ▲同 歩
△4九飛 ▲5九桂 △2九飛成 ▲7四歩 △同 金 ▲5四歩
△7七角成 ▲同 金 △5七歩 ▲5三歩成 △5八歩成 ▲同 銀
△6五金まで86手で後手の勝ち(投了図)
後手優勢
飛車の捕獲作戦
長考の半分返し
夕食休憩中の対局室
夕食休憩
18時、夕食休憩に入りました。この局面で伊藤五段が使った時間は21分。消費時間は▲大橋3時間57分、△伊藤2時間48分。夕食はいずれもやまがそばからの注文で、大橋六段が親子なんばうどん、伊藤五段が親子丼。対局は18時40分から再開されます。






ついに飛車が捕まりました。後手優勢と見られています。
次に△3五歩▲同飛△2四金▲3六飛△3五歩で飛車を捕まえる狙いがあります。先手は▲7九玉が一例。飛車を取られたあとの△3九飛に▲6九歩の受けを作り、上記△2四金のときに▲2三歩△4四角▲4五飛(変化1図)のように暴れてどうかですが、▲7九玉には△3五歩の一手ではなく、△2四金(変化2図)として次こそ△3五歩を見せるような進行も考えられます。


伊藤匠五段は夕食休憩を挟み、50分を費やす長考で△7四金と歩を払いました。「長考の半分返し」という言葉のとおり、前手▲6六銀左の1時間31分から大雑把に見て半分ほどを使っています。






この1手に大橋六段は1時間31分を費やしました。
先手は▲6六銀左のように逃げても△7七歩があり、冨田四段は銀を逃げにくいとの見解です。ならば銀桂交換が約束され、後手がペースを握っていると見てよさそうです。


