カテゴリ「第34期竜王戦決勝トーナメント」の記事 Feed

2021年7月 9日 (金)

2021070971△3八角に対し、ひらりと飛車をかわした梶浦七段。羽生九段の次の手は△5六角成でした。以下▲同歩△3八歩成と進みます。

20210709744八の金を3八におびき寄せる歩成り。▲3八同金には△6五桂▲6六銀に△7七歩や△5七銀の進行が予想されます。駒損の攻めですが手が続くという判断のようです。形勢はいい勝負でしょうか。ただ、梶浦七段は受け間違えると一気に悪くなる恐れがあります。

Dsc_0783(9時45分ごろの対局室の様子。両対局者が入室する前、飯島八段が記録係と談笑していた)

2021070970上図は70手目の局面です。羽生九段は59分の長考で△3八角と打ち込みました。駒損をいとわない強手です。▲3八同金は△同歩成はと金ができるので、飛車を逃げることになるでしょう。梶浦七段は28分の考慮で▲2五飛とかわしました。ここで羽生九段の継続手に注目です。

Dsc_0856001 (羽生九段は前期の挑戦者。今期もまた決勝トーナメントの舞台に戻ってきた)

2021070945午前中では角換わり腰掛け銀特有の手待ち合戦が続きましたが、13時を前に梶浦七段が動いていきました。上図の▲4五桂に(1)△2二銀は▲3五歩△4四歩▲3四歩△4五歩▲同銀の進行が予想されます。羽生九段は1分で(2)△4四銀と上がって対処。以下▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2九飛△6五歩と進みました。

2021070952△6五歩▲同歩に△7五歩と後手も応戦し、本格的な戦いが始まっています。過去の実戦例もある将棋です。

Dsc_0794(梶浦七段は前年のリベンジを果たせるか)

2021070939_2 12時になり、この局面で昼食休憩に入りました。昼食の注文は、羽生九段が「チキン山椒焼き弁当」(鳩やぐら)、梶浦七段が「上・親子丼」(ほそ島や)です。ここまでの消費時間は、▲梶浦26分、△羽生1時間8分。対局は12時40分から再開されます。

羽生九段の振り歩先で振り駒が行われ、結果はと金が5枚。梶浦七段の先手で対局が始まりました。

Dsc_0786 (羽生善治九段)

Dsc_0792(梶浦宏孝七段)

Dsc_0790

Dsc_0798(駒箱を盤の下に仕舞う羽生九段。観戦記担当の飯島栄治八段も見つめる)