カテゴリ「第33期竜王戦決勝トーナメント」の記事 Feed

2020年7月24日 (金)

20200724d図は15時過ぎの局面。藤井聡棋聖が8、7筋から攻めて銀交換に持ち込みましたが、丸山九段は▲8三歩~▲7四銀で後手の飛車を押さえ込みにかかりました。次は▲6三銀成や▲8二歩成△同飛▲8三銀成のような順があり、後手を焦らせています。

Maryyama_gogo(3手目▲2五歩を指す丸山九段)

20200724c

先手の棒銀に藤井聡棋聖は△4五角から3三の銀を2二に引いて対応。図はこれ以上押すのは難しいと見てか、丸山九段が▲2六銀と立て直したところです。ここで藤井聡棋聖がまとまった時間を投入しています。(1)△7五歩、(2)△5五銀、(3)△4二玉など候補手が多い局面で、考えどころかもしれません。Gogo(藤井聡棋聖はどのように方針を採っていくか)

12時40分、対局が再開されました。

Saikai1 (12時35分頃の特別対局室。藤井聡棋聖が戻っていた)
Saikai3
(一瞬、天井に視線を送る。悩ましいのだろうか)

Saikai4 (丸山九段は12時42分に戻ってきた)Saikai5(眼鏡をかけ直し、盤に向かう)

20200724b

12時、図の局面で藤井聡棋聖が6分使って昼食休憩に入りました。。消費時間は▲丸山九段48分、△藤井聡棋聖59分。昼食の注文は藤井聡棋聖が「肉豆腐(キムチ)弁当(ご飯少なめ)」、丸山九段が「チキン南蛮+肉豆腐(キムチ)弁当(ご飯→そうめんに変更・大盛り)」。ともに鳩やぐらへの注文です。対局は12時40分に再開されます。

20200724a

本局の戦型は両者が得意とする角換わりに。丸山九段は右銀を1五に繰り出して棒銀の構えを採っています。対する藤井聡棋聖は11分の考慮で△4五角(図)と打ちました。△6七角成を見せつつ▲2四歩△同歩▲同銀に△2七歩を用意した意味でしょう。しかし△6七角成の狙い自体は▲7八金で簡単に防がれます。藤井聡棋聖は4五角をどう使っていくのでしょうか。Gozenn

Syoukai2 丸山九段は第4期からの出場で、通算成績は101勝64敗。決勝トーナメントには12回目の出場です。ランキング戦1組優勝は5回、七番勝負登場は第24期、第25期、第29期の3回と、見事な実績を挙げています。今期は2組ランキング戦で準優勝し、決勝トーナメントに駒を進めました。

Syoukai1

藤井聡太棋聖の竜王戦通算成績は24勝3敗。第30期からの参加でランキング戦は4期連続優勝しており、決勝トーナメント参戦は4年連続4回目となります。過去に喫した3敗の相手は第30期が佐々木勇気七段、第31期が増田康宏六段、第32期は豊島将之名人です。第30期の佐々木勇気七段戦はデビューから続いた29連勝が止まった一戦でもあります。しかしその後の活躍はご存じの通り、今期も優勝候補のひとりでしょう。

定刻の10時。対局が開始されました。

Photo_2(藤井聡棋聖)

Photo_3(丸山九段)

Photo_8
Photo_4
(振り駒の模様)

Photo_5(結果は「と」が4枚。丸山九段の先手番に決まった)

Photo_7(開始後の特別対局室)

7月22日(水)は決勝トーナメントの丸山忠久九段(2組2位)-藤井聡太棋聖(3組優勝)の一戦を中継します。
対局は東京・将棋会館「特別対局室」で10時開始。持ち時間は各5時間。先後は振り駒によって決定されます。
本局の中継は棋譜コメントを吟記者が、ブログを康太が担当いたします。よろしくお願いいたします。

【読売新聞】
http://www.yomiuri.co.jp/

【竜王戦中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/ryuou/

Asa (9時20分頃の特別対局室。記録係が駒の準備をしていた)