カテゴリ「第33期竜王戦七番勝負第3局」の記事 Feed

2020年11月 6日 (金)

【対局者決意表明】

Img_8783_t_habu (挑戦者 羽生善治九段)

「第33期竜王戦、京都、仁和寺対局の前夜祭を盛大に開催していただきまして、ありがとうございます。新型コロナの関係で、なかなかこういった催しは将棋界においても行われていなかったわけですが、この竜王戦の開幕から、こうやって皆さまと前夜祭や大盤解説会が開催されるようになって、とてもうれしく思っています。私はいままで京都には10回以上来ていると思うのですけど、この仁和寺さんには初めてでして、先ほど対局場で検分をしたのですが、大変歴史と由緒のあるところを提供していただきまして、こういった場所で対局できることは、棋士としてとても名誉なことだと思っています。秋も深まってきまして、これから寒い季節がやってきますが、それに合わせて竜王戦も佳境に入っていきます。より一層気を引き締めて、ひとつひとつの手を大切に指せていければと考えています。将棋の歴史で有名なもののひとつで、いちばん持ち時間が長い対局は読売新聞社さんが開催された阪田三吉先生の対局があるんですけど、将棋の歴史的な対局は京都で多いのかなと思っています。そういった舞台といいますか、場所を作っていただきましたので、いまある力を出しきって、皆さまにも楽しんでいただけるような将棋を指せるよう、全力で指していきたいと思います。一生懸命頑張りますのでどうぞよろしくお願いいたします」

Img_8794_t_toyo (豊島将之竜王)

「仁和寺さまでは昨年も対局をさせていただきまして、大変お世話になりました。対局場は非常におごそかな雰囲気がありまして、また襖絵は、仁和寺の方でも普段は部屋を暗くしているのでなかなか明るくして見ることはないということを、昨年の打ち上げの席で聞きまして、貴重な経験をさせていただいているなと感じました。また、昨年は10月の対局でしたが今年は11月ということで紅葉があり、また夜ということもあって幻想的な雰囲気を感じました。竜王戦はここまで2局指しまして、本当に多くの方に注目されているなと感じますし、先日は読売新聞社さまの紙面のほうで見開きを使って大きく取り上げていただきました。そのほか、メディアのほうでも大きく取り上げていただき、注目の高さを感じています。そういったシリーズにふさわしい対局になるよう、明日も頑張っていきたいと思いますし、自分の力を出しきって納得のいく将棋を指せたらと思います。明日からの2日間、お世話になります」

【乾杯】

Img_8806_t05 (吉田正裕・総本山仁和寺執行長)

乾杯は来場者が着席したまま行われました。
またこのあとすぐ、両対局者は対局に備えて退席しました。

(書き起こし=潤記者、撮影=虹)

【主催者あいさつ】

Img_8741_t01 (柴田岳・読売新聞大阪本社代表取締役社長)

「竜王戦も今期で第33期を迎えました。関西のエースである30歳になられた豊島竜王と、50歳になられたいまも衰えを知らず、タイトル100期を目指す羽生九段との戦いとなりました。七番勝負はここまで1勝ずつ。この仁和寺第3局から、再び熱を帯びた七番勝負の戦いとなります。両者の技と気合いのぶつかり合う戦いは、全国の将棋ファンの胸を熱くすることと信じています」

Img_8748_t02 (清水市代・日本将棋連盟常務理事)

「昨年、ここ総本山仁和寺さまで、初めて竜王戦を開催いただけました。そのときは日本古来の伝統文化である将棋と、世界遺産である仁和寺さまというふたつのコラボレーションが大変な注目をいただきまして、将棋ファンのみならず、本当に多くの方々に興味を持っていただきました。そしてまた今年、仁和寺さまで開催していただけるということで、大変うれしく思ってまいりましたが、今年は本当に当たり前のことが当たり前ではないと気づかされたことが多くありました。そんな中、仁和寺の皆さま方には大変なご尽力をいただき、今日という日をつつがなく無事迎えられましたことを心より御礼申し上げます。仁和寺の皆さま、本当にありがとうございます」

【京都対局代表者あいさつ】

Img_8764_t3 (瀬川大秀・総本山仁和寺門跡)

「竜王という言葉ですが、私達の仏教の中にも『竜神信仰』というのがございまして、これは雲を呼び、雨を呼び、そして水を与えてくれる。それは命の源であり、君子、雲の上に住むという架空の竜であります。ですから、多分、将棋界でいいましたら、最高峰のところかなと思います。ですので竜王戦と申しますのは、将棋界において最高峰の戦いであるのかなと私は思います」

【歓迎メッセージ】

Img_8767_t04 (砂川敬・京都市文化市民局文化芸術都市推進室長)

※門川大作・京都市長のメッセージを代読
「令和初の竜王で、今期、防衛を目指される豊島竜王。通算100期のタイトルを目指し挑戦される羽生九段。明日から始まる熱い勝負を多くの将棋ファンが心待ちにしていることと存じます。本日の前夜祭を通して、熱い戦いの気運が大きく盛り上がることを祈念しております。京都市は将棋をはじめとする文化芸術を、世界に多く発進していきたいと思います。引き続き皆さま方の温かいご支援、ご協力のほどをよろしくお願いいたします」

(書き起こし=潤記者、撮影=虹)

Img_8474_z01 (仁和寺の御室会館。この2階の大広間で前夜祭は行われた)

Img_8475_z02 (1階ロビー)

Img_8730_z03b (両対局者登壇。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、例年と比べて規模を縮小し、またパーティションの設置など対策を整えての開催となった)

Img_8547_2 (検分は予定の17時を大きく早めて、16時35分から行われた)

Img_8544_k_toyo01 (豊島将之竜王)

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Img_8562_k_habu01 (羽生善治九段は、立会人の福崎文吾九段のふとしたひと言に笑みをこぼす)

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Img_8579_k_heya02 (盤駒や照明のチェックが滞りなく行われ、5分ほどで検分終了)

本局は各種メディアで生放送が行われます。対局2日目の詳細は下記のとおり。

◆ 将棋プレミアム
日 時 : 11月8日(日)8時45分開始
解説者 : 屋敷伸之九段
聞き手 : 内田晶さん
https://www.igoshogi.net/shogipremium/live/live_info.html?live_id=2c3af94e9a977e4da0ad97ca845587c3

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◆ ABEMA
日 時 : 11月8日(日)8時30分開始
解説者 : 藤井猛九段、八代弥七段
聞き手 : 山根ことみ女流二段、武富礼衣女流初段
https://abema.tv/channels/shogi/slots/ARFz55jzQosWGw

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本局は各種メディアで生放送が行われます。対局1日目の詳細は下記のとおり。

◆ 将棋プレミアム
日 時 : 11月7日(土)8時50分開始
解説者 : なし
https://www.igoshogi.net/shogipremium/live/live_info.html?live_id=76c5517d8cbfe85de35b598b54219545

◆ ABEMA
日 時 : 11月7日(土)8時30分開始
解説者 : 中川大輔八段、中村太地七段
聞き手 : 千葉涼子女流四段、山口恵梨子女流二段
https://abema.tv/channels/shogi/slots/AakjFzREBybhYB

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豊島将之竜王に羽生善治九段が挑戦する第33期竜王戦七番勝負は、ここまでともに1勝ずつと一進一退の様相です。先に抜け出すのは果たしてどちらでしょうか。
シリーズ中盤を迎える第3局は、11月7・8日(土・日)に京都府京都市「総本山仁和寺」で行われます。先手は羽生九段。対局開始は9時。持ち時間は各8時間。昼食休憩は12時30分から13時30分。1日目は18時以降に封じ手を行います。
立会人は福崎文吾九段、新聞解説は畠山鎮八段、記録係は高田明浩三段(森信雄七段門下)、観戦記執筆は高野秀行六段がそれぞれ務めます。また、現地大盤解説会の解説は宮本広志五段、聞き手は藤井奈々女流初段が担当致します(事前申し込み制、完売済)。

インターネット中継は棋譜コメントを潤記者、ブログを虹が担当致します。
どうぞよろしくお願い致します。

【主催:読売新聞社】
https://www.yomiuri.co.jp/

【特別協賛:野村證券】
http://www.nomura.co.jp/

【協賛:東急グループ】
https://tokyugroup.jp/

【協賛:株式会社UACJ】
https://www.uacj.co.jp/

【協賛:旭化成ホームズ株式会社】
https://www.asahi-kasei.co.jp/j-koho/

【棋譜中継ページ】
http://live.shogi.or.jp/ryuou/kifu/33/ryuou202011070101.html