感触のよい手 図で久保王将は32分の考慮で▲6六飛と寄りました。 深浦九段は「おー、単飛車ですか。これは感触のよさそうな手ですね」と印象を述べました。対して△6六同角は▲同角から▲7四歩を狙えます。よって実戦は▲6六飛に△6五銀▲同飛△6四歩▲6九飛(下図)と進みましたが、「ここでまた後手の指す手が難しいです」と深浦九段は話しました。
反発 16時20分ごろ、増田六段は△6四銀と金銀交換を挑む反発を見せました。棋士室には明日、豊島将之棋聖と決勝トーナメントで対戦する深浦康市九段が来訪しており、「自然な反発ではあります。ただ、どちらを持ってみたいかと言われれば先手のほうで、僕は後手を持ってまとめきる自信はありません」と、見解を述べました。
火蓋が切られる 16時10分ごろ、増田六段が玉頭に金銀を盛り上がったタイミングで久保王将が動き、戦いの火ぶたが切って落とされました。その少し前に将棋プレミアムでは、金井六段と貞升女流初段による大盤解説が始まっています。
関西将棋会館近郊(2) 関西将棋会館を出て左に100メートルほど進むと、JR福島駅に着きます。その高架下の柱には、七福神が描かれていました。 (JR福島駅を出発する電車。次の駅は大阪駅だ) (JR福島駅の高架下横の線路では、長く連なった貨物列車が走っていた) (高架下の柱に描かれた神々を幾つか紹介する。こちらは寿老人様) (毘沙門天様) (弁財天様) (布袋様)
玉頭位取りに 図は15時前の局面。増田六段は銀冠穴熊への組み替えではなく、玉頭位取りの作戦を採りました。対して、久保利明王将は▲4七銀引から▲5六銀と、金銀を繰り替えています。 (対局開始前、久保王将の到着を待つ増田六段)
円熟のとき (対局開始前、久保王将は腕時計のネジを回し戦闘態勢に入った) (竜王戦は3期連続決勝トーナメントに進出中。第23期、第24期には2期連続で挑戦者決定三番勝負に進出しているが、七番勝負登場はまだない。ファンは今期こそはの思いだろう) (昼食休憩明け、グラスを持つ手にも力が感じられる) (後ろ手に回した拳にも力が宿っていた) (円熟のとき、戦国を抜け出す一歩を踏み出した)
関西将棋会館近郊(1) 午後、関西将棋会館の近郊を歩きました。 (関西将棋会館の正面から左に回って撮った写真。1階はカフェダイニングの「サーレアンドぺぺ」。2階は関西将棋会館道場) (サーレアンドぺぺの店頭看板。スパゲッティやハンバーグなどの食事のほか、ランチも扱っている) (関西将棋会館の正面口に回ると、電球がたくさん吊り下げられていた。祭りでもあるのだろうか)
スローペース 図は14時10分ごろの局面。増田六段が左美濃から銀冠に組み替えを図ったところです。スローペースの展開となっており、後手としてはこのあと銀冠穴熊への移行も十分に考えられるところです。となると焦点としては、久保王将がどのあたりで仕掛けていくかということになりそうです。 (朝の増田六段)
前例合流後、再び未知の局面に 本局は19手目で前例のない戦いになったものの、その後すぐに合流してしばらく進みましたが、この▲6八金で再び未知の局面に入りました。代えて前例では▲5八金左が指されており、棋士室の平藤眞吾七段は「それには飛車が浮き駒になるので、△7四歩▲同歩△同飛の順が後手としては選びやすく、この▲6八金はその順に備えながら左辺を強化した手のように思います」と解説しました。 (朝の久保王将。金を真っ直ぐ立つ工夫を見せた)
昼食休憩後、対局再開後の一手は△8四飛 12時40分になって対局再開。再開後、増田六段はすぐに△8四飛と四段目に飛車を浮きました。▲4五銀には、△6五歩と飛車の横利きを使って▲3四銀を阻止しながら開戦する手を用意しています。 (対局再開2分前、増田六段が胡座から正座に戻した) (再開直前、久保王将も正座に戻した) (12時40分に対局再開。増田六段は△8四飛をすぐに着手した) (△8四飛を見た久保王将は、前傾姿勢となった) (後手の増田六段側から見た盤面。△8四飛が指されたところだ)