カテゴリ「第30期竜王戦決勝トーナメント」の記事 Feed

2017年7月10日 (月)

4012時0分、図の局面で丸山九段が13分使って昼食休憩に入りました。消費時間は▲丸山51分、△稲葉46分。昼食の注文は丸山九段が「冷中華(大盛り)・チャーシュー6枚追加」(ほそ島や)、稲葉八段が「山かけそば」(ほそ島や)。対局は12時40分に再開します。

Img_6312 冷中華(大盛り)・チャーシュー6枚追加(ほそ島や)。

Img_6317 山かけそば(ほそ島や)。

16図は開始直後の16手目の局面。横歩取り模様の立ち上がりから、先手が横歩を取らずに▲5八玉と立ちました。対して後手の稲葉八段が指したのが図の△5二玉。前例は数例ありますが、この手はかなりのリスクを抱えています。研究なしには指せない手です。

△5二玉を見た丸山九段は▲2二角成△同銀▲7七角と、最も激しい展開に踏み込みました。以下△8九飛成▲2二角成と切り合って次図。

21互いに大駒を成って、もう後戻りは利かない形。早くも終盤戦の様相を呈しています。後手陣はすでに破れているようですが、このあと△1五角と飛車を追っていくのが前例の進行。以下▲2五飛には△3三桂とさらに追います。飛車の利きが止まれば2二の馬が取られてしまうため、先手も一方的に後手陣を破れるわけではなく、優劣は不明です。

ただ、前例6局のうち、直近の5局はすべて先手が勝っています。稲葉八段に、前例を覆す研究があるのかどうか。早くも勝負どころです。

Img_6269_2後手番の勝率が低い形を採用した稲葉八段。どんな研究を用意してきたのか。

Img_6264_2丸山九段は、相手の誘いに堂々と挑んだ。

Img_6271本局の観戦記は相崎修司さん(盤側、向かって左)が担当する。

Img_6274定刻となり、深々と礼がかわされた。

Img_6279丸山九段の初手は▲2六歩。

Img_6285稲葉八段は1分消費で△3四歩と応じた。

第30期竜王戦(主催:読売新聞社)は決勝トーナメントが進行中。7月10日(月)は丸山忠久九段(1組3位)-稲葉陽八段(2組優勝)戦を中継します。丸山九段は昨年のタイトル挑戦者、稲葉八段は昨年度の名人戦でタイトル初挑戦を果たしています。
対局は東京・将棋会館で10時開始。持ち時間は各5時間、先後は振り駒で決定します。

【ニュース速報:読売新聞(YOMIURI ONLINE)】
http://www.yomiuri.co.jp/


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2017年7月 8日 (土)