カテゴリ「第29期竜王戦七番勝負第4局」の記事
前夜祭(3)
【立会人の見どころ解説】
田中寅彦九段。
「アロハー! 先ほど、指宿の市長さんに壇上の写真を撮っていただきました。ありがとうございました。本当に素晴らしい方ですね。これからも毎年のようにタイトル戦を開催してくださればうれしいです。
七番勝負は第4局が急所です。熱の入った勝負になるのは間違いありません。第3局は丸山九段の時間の使い方がすごかった。勝負のヤマ場はもっと先にあるのに、いまここでまずいことはできないという指し方で時間を使って2勝目を挙げました。丸山九段の気合を渡辺竜王がどう跳ね返せるかどうかが勝負の見どころです。
明日は読売新聞やネットを見て、展開を予想しながら大盤解説会にお越しくださるのがいいかと思います。素晴らしい対局場を用意してくださりありがとうございました。明日、あさってとよろしくお願いします」
飯塚祐紀七段。
「指宿は初めてお邪魔しましたが、風光明媚な場所ですね。焼酎もおいしくいただいています。
漫画『3月のライオン』が好きで、白水館は対局場のモデルになっています。
お邪魔したいと思っていましたが、こういう機会があったのはうれしいことで感謝しています。
対局についてですが、非常に私自身も楽しみにしています。素晴らしい番勝負です。
2勝1敗でリードしていますが、丸山九段の内容が素晴らしいです。
第1局は渡辺竜王がパーフェクトな内容でした。しかし、第2局は丸山九段の一手損角換わりがピタッとはまって、渡辺竜王のわずかな隙を突いて勝ちました。
第3局は将棋プレミアムの番組で解説していましたが、膠着状態で難しい将棋でした。それをいい内容で丸山九段が勝たれました。
将棋ファンが注目する内容だと思います。
大盤解説会にお越しいただいて、名勝負を堪能していただければと思います」
【地元の名物紹介】
前夜祭(2)
【参加棋士紹介】
第4局に参加する棋士が紹介された。大盤解説の村山慈明七段は明日現地入りする。
【花束贈呈】
【対局者挨拶】
渡辺明竜王。
「皆さんこんばんは。このような盛大な前夜祭を催してくださりありがとうございます。関係者の皆さまや指宿の皆さまに感謝申し上げます。指宿には初めてきました。今回竜王戦の対局開催の公募に応募されたとうかがっています。
初めてのところにくるときは、将棋を指すにはもってこいの場所ということをいうのですが、ここは将棋を指すにはもったいないくらいの場所で、旅行や観光できたいなという場所です。明日からは対局なので観光はできませんが、また旅行できたいなと思うようなところだと感じています。
七番勝負は明日から第4局で番勝負の中盤から終盤に差し掛かるところです。第3局は反響が大きい将棋でした。これからより一層、最高峰の竜王戦にふさわしい将棋を指したいと思っています。おいしいものをいただいて、力にして対局を頑張ります。皆さま方にも大盤解説会にお越しくださればと思います」
挑戦者・丸山忠久九段。
「皆さまこんばんは。前夜祭に多くの方々に来場いただきまして、読売新聞の皆さま、指宿の皆さま、鹿児島の皆さま、遠くからこられた皆さまに感謝いたします。
素晴らしい環境で、自然を眺めながら、タイトル戦を指せるのはうれしく思います。竜王戦という最高の舞台で対局を指せるので、皆さまに熱戦を見てもらえたらと思います。そうなるように頑張りますのでよろしくお願いします」
(書き起こし=銀杏)
前夜祭(1)
【主催者挨拶】
中井一平・読売新聞社西部本社代表取締役社長。
「竜王戦は将棋界最高峰のタイトル戦です。天龍寺から始まって、渡辺竜王が1勝2敗で第4局を迎えました。
竜王戦では初めて対局場を公募しました。その結果、いろいろなところから申し出があり、指宿で開催となりました。
非常に環境がよく、ホテルには広々とした気持ちのいい空間が広がっています。立派なホテルで、入り口の前に大きな駒があって、あのような大きな駒は、20年前に天童にいって見て以来です。市をあげてタイトル戦を盛り上げてくださりありがたく思います。
鹿児島県では4年ぶり3回目の対局です。今回を機に、鹿児島の地に一層将棋文化が根づいていくことを期待しています」
島朗・日本将棋連盟常務理事。
「本日はこのように素晴らしい前夜祭を開いてくださりありがとうございます。
全国の対局場でもこれだけ立派な対局室やアカデミックな前夜祭会場はなかなかないのではないかと、感銘を受けています。
本局は七番勝負第4局で佳境を迎えています。渡辺さん、丸山さんともどんどん内容が濃くなっているように感じます。鹿児島県や指宿市の将棋熱が上がることを期待しています。将棋の内容のみならず、渡辺竜王や丸山九段の対局作法を学んでもらえたらと思います。
将棋連盟は新聞を読む運動を新聞社と協力して行っています。特に読売新聞さんとは竜王アカデミーという講座を開いています。
また、九州では九州研修会が1月に設立されました。これも九州の皆さまの熱意でできた全国で4つめの機関です。少しでも青少年の皆さんに将棋を親しんでいただき、多くの指導者を生んでいる九州の土壌を、私たちも盛り上げていければと思っています。
明日からの対局が熱戦になるよう期待していますし、対局者が心ゆくまで対局できる環境を整えてくださったことに感謝しています」
【開催地代表祝辞】
豊留悦男・指宿市長。
「指宿はおもてなしの街でもあります。西郷さんは天を敬い、人を愛する。人を愛するとは思いやりであり、見返りを求めない愛ということでもあります。それが指宿を著す言葉が「アロハ」です。
アロハという言葉は、皆さんとの出会いを大切にしたいということでもあります。燃えるような思いを皆さんとともに竜王戦にかけたいということ思いもあります。火を噴く桜島よりも激しい思いがあるのが指宿であり、日本を誇る白水館であり、日本だけでなく世界的にも泊まってみたいという素晴らしい宿として名をとどろかせている白水館であります。
市民も大変喜んで、歓迎しています。この対局が白水館で行われることは、私たちの大変な喜びです。多くの方に将棋を堪能し、楽しんでもらいたい、白水館で指されることを楽しんでもらいたいと思っています」
【乾杯】
(書き起こし=銀杏)
検分
指宿へ
第4局は鹿児島県指宿市で開催
渡辺明竜王に丸山忠久九段が挑戦する第29期竜王戦七番勝負(読売新聞社主催)は、丸山九段が2勝1敗とリードして第4局を迎えました。渡辺竜王が勝てば戦績はタイに。丸山九段が勝てば残り3戦で1勝すれば奪取という、いわゆるトリプルマッチポイントになる大一番です。勝負の流れを左右する第4局は11月21日・22日(月・火)、鹿児島県指宿市「指宿白水館」で行われます。
第4局の立会人は田中寅彦九段、新聞解説は飯塚祐紀七段、記録係は冨田誠也三段(小林健二九段門下)、現地大盤解説会は村山慈明七段、聞き手は本田小百合女流三段、読売新聞観戦記は池田将之さんが務めます。
【生中継】
本局はニコニコ生放送と将棋プレミアムでで生中継が行われます。
■ニコニコ生放送■
1日目:解説 所司和晴七段、聞き手 貞升南女流初段
2日目:解説 田村康介七段、聞き手 熊倉紫野女流初段
■将棋プレミアム■
1日目:無料配信(解説なし)
2日目:有料配信 解説 鈴木大介八段
【ニュース速報:読売新聞(YOMIURI ONLINE)】
http://www.yomiuri.co.jp/
【砂むし温泉 指宿 白水館】
http://www.hakusuikan.co.jp/
インターネット中継は棋譜・コメント入力を銀杏、ブログを八雲が担当します。
どうぞよろしくお願いいたします。