【主催者挨拶】
中井一平・読売新聞社西部本社代表取締役社長。
「竜王戦は将棋界最高峰のタイトル戦です。天龍寺から始まって、渡辺竜王が1勝2敗で第4局を迎えました。
竜王戦では初めて対局場を公募しました。その結果、いろいろなところから申し出があり、指宿で開催となりました。
非常に環境がよく、ホテルには広々とした気持ちのいい空間が広がっています。立派なホテルで、入り口の前に大きな駒があって、あのような大きな駒は、20年前に天童にいって見て以来です。市をあげてタイトル戦を盛り上げてくださりありがたく思います。
鹿児島県では4年ぶり3回目の対局です。今回を機に、鹿児島の地に一層将棋文化が根づいていくことを期待しています」
島朗・日本将棋連盟常務理事。
「本日はこのように素晴らしい前夜祭を開いてくださりありがとうございます。
全国の対局場でもこれだけ立派な対局室やアカデミックな前夜祭会場はなかなかないのではないかと、感銘を受けています。
本局は七番勝負第4局で佳境を迎えています。渡辺さん、丸山さんともどんどん内容が濃くなっているように感じます。鹿児島県や指宿市の将棋熱が上がることを期待しています。将棋の内容のみならず、渡辺竜王や丸山九段の対局作法を学んでもらえたらと思います。
将棋連盟は新聞を読む運動を新聞社と協力して行っています。特に読売新聞さんとは竜王アカデミーという講座を開いています。
また、九州では九州研修会が1月に設立されました。これも九州の皆さまの熱意でできた全国で4つめの機関です。少しでも青少年の皆さんに将棋を親しんでいただき、多くの指導者を生んでいる九州の土壌を、私たちも盛り上げていければと思っています。
明日からの対局が熱戦になるよう期待していますし、対局者が心ゆくまで対局できる環境を整えてくださったことに感謝しています」
【開催地代表祝辞】
豊留悦男・指宿市長。
「指宿はおもてなしの街でもあります。西郷さんは天を敬い、人を愛する。人を愛するとは思いやりであり、見返りを求めない愛ということでもあります。それが指宿を著す言葉が「アロハ」です。
アロハという言葉は、皆さんとの出会いを大切にしたいということでもあります。燃えるような思いを皆さんとともに竜王戦にかけたいということ思いもあります。火を噴く桜島よりも激しい思いがあるのが指宿であり、日本を誇る白水館であり、日本だけでなく世界的にも泊まってみたいという素晴らしい宿として名をとどろかせている白水館であります。
市民も大変喜んで、歓迎しています。この対局が白水館で行われることは、私たちの大変な喜びです。多くの方に将棋を堪能し、楽しんでもらいたい、白水館で指されることを楽しんでもらいたいと思っています」
【乾杯】
(書き起こし=銀杏)