関西将棋会館より こんにちは。関西のネット中継スタッフの飛龍です。関西将棋会館では17時から桐山清澄九段の解説、北村桂香女流初段の聞き手で大盤解説会が始まりました。その様子を写真でお伝えします。 (序盤から丁寧に解説する桐山九段) (聞き手の北村女流初段) (会場は4階の多目的ルーム。お客さんの質問にも答える、双方向の解説会だ) (大盤解説会開始前、3階の棋士室では、奨励会員の検討を今泉健司四段が見守っていた)
最終盤へ向けて 17時頃の大盤解説会は、山崎八段と神崎七段が担当中です。盤面モニターに▲6二とが映し出されると、「これは勝ちを意識した手つきですよ」と山崎八段。 実戦は△4一玉▲5二と△同玉に▲7八金!と堅陣を築き上げました。 (北浜八段と稲葉七段にバトンタッチ) 「▲7八金は渡辺棋王らしい手です。ただ控室では、(手厚すぎるので)さすがにやらないだろうともいわれていました」といってから解説が始まりました。
大駒は何とやら ▲7四歩に対して、検討陣は△8四桂を有力手として示していました。以下▲同角には、△4二香▲7三歩成△同金(変化図)が角に当たります。いわゆる「大駒は近づけて受けよ」の格言どおりの一着です。 実戦は△8四桂の中合いをせずに、△4二香▲7三歩成△同金▲7四歩。 今度は角当たりではないため、再度の▲7四歩が厳しいといわれています。実戦は△5一玉▲6六金左まで進行しました。4面ある継ぎ盤では、現局面は先手よしとの見解です。 「3五銀が後手玉を詰ます駒として働いてきそうです」(稲葉七段)
16時15分、現地の様子 (村田顕五段と船江五段の詰将棋ペアが大盤解説を担当中) 「詰将棋だと中合いの筋は普通なのですが、実戦で中合いが好手というのは珍しいです」と、69手目▲6八歩に言及しています。 この王手に対して、実戦は▲6八歩でした。しかしここで▲3八歩の中合いが、検討で有力視されていた一着です。飛車を2八から3八に移動させることで、▲1六角のラインが厳しくなります。 (同じ頃の控室。淡路九段が長沼七段と継ぎ盤を囲んでいる)
ニコニコ生放送、山崎八段出演 2日目のニコニコ生放送を担当する加藤一二三九段・山田久美女流四段と電話で検討を述べあう山崎八段。先手よしの展開が続いていましたが、最新の局面では検討陣が口をそろえて「激戦です」ということも。
15時30分、現地の様子 (終盤についてたずねると「先手持ちです」と即答する船江五段。検討陣の見解は一致している) 料亭芝苑の女将・久島眞知子さんから焼き菓子の差し入れがありました、ありがとうございます。将棋のタイトル戦で何度も対局場となっている料亭で、女将さんも将棋の普及指導員です。
14時30分の検討内容 複数ある中から、ひとつの継ぎ盤の検討をご紹介します。久保九段、神崎七段、長沼七段は、現局面から△7七歩▲同金寄△6五桂▲同銀△同歩▲3四銀(変化図)を予想しています。飛車は一段目に置いたまま、銀の押し売りで攻めに集中する手順です。 ただし時間がたつにつれて、各継ぎ盤で様々な声が上がっています。分岐が多く、本局の急所を迎えているようです。