図は20時20分頃の局面。棋士室では、「この△5四飛で勝ちと思って羽生先生はやってますね」という会話が聞かれました。ここで先手は(1)▲2二金と、(2)▲2二銀が有力とのことですが、(1)は以下、△同金▲同歩成△同玉▲2三歩△3二玉▲2一銀△2三玉(1図)で後手凌いでいる。また(2)は以下、△同金▲同歩成△同玉▲2三歩△同玉▲2四歩△同飛▲2二金△同玉▲2四馬△2三歩▲2一金△同玉▲3三馬△3二金▲1三桂△1二玉▲3二馬△1三玉(2図)が△5七角成以下先手玉が詰めろとなり後手よしの見解となっています。以上の順が羽生先生の読み筋の本線ではないかと推測されていますが、ただ棋士室の予想手順はこの(2)でした。しかし糸谷六段はここで、▲6八金と受けに回っています。
(潤)2014年9月 8日 (月)