カテゴリ「第23期竜王戦七番勝負第5局」の記事 
ケルン洋菓子店
本局の洋菓子は地元の名店「洋菓子ケルン」で作られたもの。
「洋菓子ケルン」のパティシエである佐野高志さんは昭和51年9月10日、石川県加賀市(旧山中町)生まれ。福井大学工学部出身。石川県洋菓子協会、ヌーベルパティスリードウジャポン会員。2008年、2009年、2010年に石川県洋菓子技術コンテスト連合会長賞。2010年、ジャパンケーキショー東京チョコレート工芸菓子部門銅賞。
(烏)
1日目午後のおやつ
羽生名人、新手を出す
横歩取りから前例のある進行でしたが、図の36手目△4二角は羽生名人の新手です。似た形の将棋はありましたが、微妙にタイミングがずれています。畠山七段は「△4二角でした。対して、一番強く指すなら(1)▲3四歩です。狙いは▲2三歩で、以下△5五歩なら▲3六飛で後手玉に少しずつ圧力をかけます。▲3四歩に△5五歩▲2六飛△7五角▲5五角△5四飛、これは先手まずいです。ここは棋風が出ます。▲2六飛△2三歩の交換で、一歩使わせるか、それとも2三の地点は空けておいた方が、後々叩けるから得なのか、先手はじっくり考えたい局面です。まず、やりませんが一番挑発的な手は(2)▲3七桂です。△7五角なら▲2三歩△同金▲2四歩△3三金
▲同角成で、以下△同銀なら▲2三歩成、△同桂なら▲3四歩で先手良し。しかし▲3七桂に△2三歩で、先手は7五の歩の伸び過ぎ感と右銀の出遅れ感が残ります」と解説しました。
(銀杏)
控室
対局再開(羽生善治名人)
対局再開(渡辺明竜王)
休憩中の対局室
昼食休憩に入る
図の34手目△5四歩の局面で、渡辺竜王が22分使って12時30分の昼食休憩時刻となりました。ここまでの消費時間は渡辺1時間23分、羽生1時間48分。対局は13時30分に再開されます。今後の展開について、チャット解説の畠山七段は「(どのような方針で指し進めるのが良いかの質問に)先手は3筋の歩を伸ばして、右桂が飛んで、飛車を連携させて3三を狙いたいです。その時に▲3三角成からだと、先に先手の玉頭が踏み込まれそうで、今の私の力では後手玉への迫りが、少し遅れそうなイメージしか浮かびません(泣)。後手は△5五歩から△7四歩をどこかで入れて、やはり右桂の跳躍で先手の玉頭を狙いたいです」と解説しています。
(銀杏)