43手目から48手目まで
▲8六歩△6四歩▲同歩△同角▲4六歩△6五歩
駒組み完了後に指したのは▲8六歩でした。対して後手は6筋の位を奪い返そうとしています。図の△6五歩には▲5七銀、▲7七銀引、▲6五同銀の3択。
(1)▲5七銀は△4五歩に備えていますが、▲8六歩と突いた手とのバランスはよくありません。(2)▲7七銀引は逆に△4五歩の備えになっていません。(3)▲6五同銀△同桂▲6六歩は穴熊流の指し方ですが、△4五歩▲6五歩△8二角で難しそうです。
いずれにしても△4五歩は急所の一手。角だけでなく4一飛型も生きてくる可能性があるからです。広瀬八段は長考に入りました。先手十分に思えた序盤でしたが、図の局面は容易ではなくなったかもしれません。