2021年8月の記事
動画中継
本局はABEMAで動画中継されます。時間は8月12日(木) 09:30 〜 8月13日(金) 01:00です。解説は飯島栄治八段、黒沢怜生六段、石田直裕五段、聞き手は竹部さゆり女流四段と飯野愛女流初段が務めます。
【第34期竜王戦 挑戦者決定三番勝負第一局 藤井聡太王位・棋聖 対 永瀬拓矢王座】
https://abema.tv/channels/shogi/slots/DHEx1X5xZHrNRu
第34期竜王戦挑戦者決定三番勝負第1局
感想戦
終局直後
(快勝で挑戦者決定三番勝負進出を決めた藤井聡太王位・棋聖)
■勝った藤井聡太王位・棋聖の談話
── 一局を振り返って。
藤井 序盤でこちらが△6五歩(26手目)と位を取って、その位を生かせるかどうかポイントだと思っていました。本譜は、そのあと△6四角(32手目)を拠点に攻めていける展開になったので、流れはいいのかなと思っていました。
── 挑戦者決定三番勝負への進出が決まりました。
藤井 竜王戦で挑決まで進めたのは初めてなのでうれしく思います。第1局がすぐにありますので、それに向けてしっかり状態をよくしていければと思います。
── 永瀬拓矢王座の印象は?
藤井 永瀬王座とは普段からVS(1対1の練習将棋)で教えていただいているのですが、序盤の作戦が非常に豊富で、中終盤でも気づきづらい好手をよく指されている印象を受けます。
(敗れた八代弥七段)
■敗れた八代弥七段の談話
── 一局を振り返って。
八代 ちょっと押されている時間が長くて、観ていただいている方に申し訳ない内容になってしまったなと思っています。
── 不本意な内容でしたか?
八代 まあでも、いまはこれが実力なのかな、というような気もしているので。
── 今後に向けての抱負を。
八代 この竜王戦では、決勝トーナメントに初めて出させていただいたのですが、やはり注目される舞台はありがたいことだな、と改めて感じた次第です。この経験を生かして、またこの場に戻ってこられるように頑張りたいなと思っています。
藤井王位・棋聖が挑戦者決定三番勝負に進出

決勝トーナメント準決勝▲八代弥七段-△藤井聡太王位・棋聖戦は、96手で藤井王位・棋聖が勝ちました。終局時刻は20時19分。消費時間は▲八代七段4時間11分、△藤井王位・棋聖3時間47分。
勝った藤井王位・棋聖は、挑戦者決定三番勝負に進出です。










藤井王位・棋聖は角取りを放置して、飛車を取りました。▲7三桂成△同金に▲1八香と手を戻すと、△5七桂が厳しい王手。以下、(1)▲5七同銀は△同歩成▲同金△7七歩成で攻めが止まらず、(2)▲7九玉は△6九飛までの詰み。(3)▲5八玉も△3九飛(変化図)が詰めろ銀取りで受けが困難です。藤井王位・棋聖が勝ちに近づいているようです。

△6七歩は、「焦点の歩」と呼ばれる手筋で、▲6七同銀は△7七歩成で後手優勢。左右どちらの金で取っても、△5五桂で手が続きます。先手は7筋を突破されずに、被害を最小限で食い止める手段を考えたいところです。19時35分、八代七段の残り時間がまもなく1時間を切ります。記録係の机上に残り時間の早見表が用意されました。
夕食休憩から▲6六歩に△7五歩と進みました。村田顕六段の解説どおり、▲同歩には△同飛が3五の銀取りと△7六歩の桂取りを見て厳しい一着です。



