2021年8月の記事
本日の千駄ヶ谷(1)
中盤戦
△8六歩に▲同歩△4五歩▲5七金△4六歩▲3八金△6四歩▲7五歩と進んでいます。
途中の▲5七金から▲3八金がバランスを保った手で、攻撃続行を狙う△6四歩に▲7五歩と飛車に活を入れて勝負どころです。
控室では▲7五歩に△6五歩▲7四歩△6六歩▲7三歩成△7七歩が示されています。
▲7七同角は△7三桂が△6五桂を狙って絶好の一手になります。▲7七同飛には△8六飛▲8七歩△7六歩です。
飛車の取り合いになれば、2つの拠点が生きそうです。ただ、後手は4筋の金が離れ駒が気になります。それを嫌うなら、上記のように一気に攻め合わずに△3一金をどこかで入れる組み立てになりそうです。
藤井が動く
45分の考慮で△8六歩と動きました。▲同歩に△4五歩▲同歩△6六角、また△4五歩を楽しみにして△3一金が考えられます。
相穴熊
相穴熊に進んでいます。控室では△8六歩▲同歩△4五歩▲同歩△6六角の仕掛けが指摘されていますが、はたして。13時46分、藤井王位・棋聖が手を止めて30分がたちました。
対局再開
昼食休憩時の特別対局室
昼食休憩
観戦記は読売新聞で
意表の三間飛車
相居飛車の最新形が予想されましたが、永瀬王座は意表の三間飛車を採用しています。角道を止める三間飛車はデビュー当時の得意戦法で、とにかく丁寧に受ける指し回しが特徴でした。とはいえ、近年は居飛車党で最新形を指しこなし、特に主導権の握りやすい先手番で振り飛車を用いたので、練りに練った作戦といえそうです。
これまでの対戦成績は永瀬1勝、藤井4勝。相居飛車は藤井王位・棋聖が全勝ながら、昨年の第70期王挑戦挑戦者決定リーグは永瀬王座が後手で角道を止める四間飛車で勝っています。
▲5八金左は11時前の局面です。振り飛車のトレンドは3八玉型からの地下鉄飛車や2九玉型のトーチカで、永瀬王座の新鋭のときはなかった作戦です。
(永瀬王座の三間飛車。控室では驚きの声が上がった)