両対局者は明日の対局に備えて退室しています。
(関係者一同が登壇。このあと立会人の中村修九段と中田宏樹八段が残って戦型を予想した)
中村 五十嵐川というお酒をいただいていますが、おいしいですね。
私は何回も立会人をさせていただいていますが、対局者がストレスを感じず、全力を出せるよう見守る仕事です。あまり働いていない香車のよう。
中田 いざというときは、力を発揮されますよね。
中村 いえいえ。明日から第4局です。最初に羽生棋聖が2連勝したときは、永世七冠間近と思われた方も多かったと思いますが、渡辺竜王が1勝返しました。シリーズを左右するといえる、いちばんいい場面で本局を迎えました。羽生棋聖が3勝1敗にすれば有利ですし、2勝2敗になれば世間の空気は竜王戦で渡辺竜王は力を発揮するということになります。
本局に勝ったほうがタイトルを獲るのではないかというくらいの勝負です。二人とも結果がほしいのではないかと思います。いかがでしょうか。
中田 はい、そのとおりです。
中村 明日の戦型はどうでしょうか。
中田 ▲7六歩△8四歩の出だしになるかと思います。
中村 角換わりが多いので、そうなりそうですね。
中田 第2局は羽生棋聖が雁木でした。
中村 そうか、そうですね。それで快勝しました。二人とも居飛車党なので、どちらが主導権を取るかが大きいですね。大盤解説会は屋敷九段、佐藤紳哉七段、高浜女流2級が解説します。明日は祝日ですし、2日間足を運んでくださいましたら幸いです。
(書き起こし=銀杏、写真=玉響)